「君たちは何のために学ぶのか」榊原 英資
2013/05/13公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(82点)
■財務官だった榊原さんが、高校生に
10時間教えるという内容。
国際経済の専門家だけあって、
専門家なること。
語学の大切さ。
外国での戦い方。
を教えてくれる一冊となっています。
・お金を追いかける人、そうならないために、
スペシャリストを目指すのです。お金が後から
追いかけてくるような力をつけることを
考えなくてはなりません(p103)
■外国に出れば、外国語を使えなくてはなりません。
外国の文化にあわせて、
自己主張をしなくてはならない。
そして、日本人として
日本の歴史と文化を伝える責任もあるのです。
そうした仕事も、
やりがいのあるものなのでしょう。
・世界に出ると、ひとりひとりが
日本のスペシャリストとして扱われます・・・
アメリカに行って初めて
「ぼくは日本のことを何も知らないな」
とつくづく感じました。(p153)
■国際的に活躍できる人を育てたいという
榊原さんの気持ちが伝わってきました。
だれもがやる必要はありませんが、
一定比率の人には外国でも頑張ってもらいたい。
榊原さん
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・政府の保護によって直接的な影響をいくらか和らげることが
できたとしても、わたしたちは、マーケットの仕組みから
完全に逃れられるわけではない・・(p67)
・偉くなるために社交に時間を使うか、自分なりのスキルを
身につけるための勉強に時間を使うか。これは究極の選択です。
ですが、地位を上げるためだけに時間を使っている人は、
時間が経つとどこかでぽろっと壊れてしまうものです(p92)
・日本人であることこそが
自分の強みなのだ(p159)
・みんな集団の中での協調に気を使いすぎています。
あまり若いうちから、そんなことばかりに気を使わなくていいのです。
「空気を読むな」。わたしは若い人たちにそう言っています(p187)
・ヨーロッパ大陸諸国に比べると、
東アジアの国々、特に中国は比較的平和な国家だった
ということがあります。
中国は伝統的に、自分たちに対してへりくだれば、
中国の制度を押しつけることはせず、相手のルールは
そのまま温存するという外交方針を持っていたのです。(p169)
・私が留学したアメリカの高校には「スピーチ」という科目がありました。
この科目では、あるテーマについて「イエス」と「ノー」の二つの
グループに分けて、それぞれの立場で議論をさせるのです。
そして、半分の時間が経ったときに、
「イエス」組と「ノー」組を入れ替えます。(p193)
・なぜ日本人がいつまでたっても英語が話せるようにならないのか。
それは翻訳しているからです。
英語を日本語にして理解する。
あるいは日本語で組み立ててから、英語にする。
そういう作業を頭でやってしまっていると、
いつまでたっても話せるようになりません(p131)
・語学は継続が大事・・・
いま、後悔しているのはフランス語を
自分のものにできなかったことです(p151)
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【私の評価】★★★★☆(82点)
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■目次
ホームルーム 他人と違うということは強みだ
1時間目 わたしたちマーケットのなかにいる。
2時間目 21世紀、地球がひとつのマーケットでつながった
3時間目 「サラリーマン」の時代の終わり
4時間目 誰もがプロになれる才能をもっている
5時間目 なぜ学ぶ必要があるのか?
6時間目 英語は国際共通語
7時間目 英語をどう学ぶか?
8時間目 わたしたちは日本のスペシャリスト
9時間目 はみだしていても気にするな
10時間目 進むべき道をどう決めたらいいのだろう
読んでいただきありがとうございました!
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