「ブラックペアン1988」海堂 尊

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新装版 ブラックペアン1988 (講談社文庫)

【私の評価】★★★★☆(85点)


■研修医の目を通して、
 大学病院の外科学教室で
 ドラマが進んでいきます。


 技術偏重の佐伯教授。
 アメリカ帰りの新技術を広めようとする高階講師。
 技術はあるものの性格の悪い渡海。


 高階講師は周囲を敵に回しながらも、
 食道の吻合を簡単に行える
 「スナイプ」
 で実績を作っていきます。


 渡海は、製薬会社から
 接待で豪遊している。


 バブル経済絶頂期の設定ですので、
 みんな元気がよかったようです。


・セフェム系のゾロ薬だ。
 どれを使っても同じ。
 だから安心してゴチになれよ。・・
 労働に対する正当な報酬なんだから、さ(p155)


■そうした中、
 佐伯教授が20年前に手術した患者の 
 腹部に止血鉗子が見つかります。


 佐伯教授は学会で不在。


 これは明らかに手術ミスではないのか・・・。
 高階講師は、鉗子を取り出すことを決定します。
 佐伯教授は、それを止めようとする・・・。


■専門用語が多くて、
 よくわからない部分がありましたが、
 そこが逆に興味をそそられるのでしょう。


 外科の世界を
 ちょっとだけ覗いた気分になりました。
 最後のどんでん返しも素晴らしい。


 海堂さん、
 良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・1988年当時、癌患者に対する告知はタブーだった・・・
 告知後の患者の精神状況が不安定になることも多かった・・・
 但し、こうしたことはデータ的裏付けに乏しかった。
 告知が一般化していなかったのだから、
 比較調査しようがなかった(p91)


・手術手技を磨き上げるのも大切だが、
 患者自身の回復力を高めてやることも同じくらい
 重要なことだ。(p102)


新装版 ブラックペアン1988 (講談社文庫)
海堂 尊
講談社 (2012-04-13)
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【私の評価】★★★★☆(85点)



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