「かねは入っただけ出る」C.N.パーキンソン

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かねは入っただけ出る (1962年)

【私の評価】★★★☆☆(79点)


■「かねは入っただけ出る」とは、
 パーキンソンの第二法則です。


 これは、あなたの財布の中身にも
 当てはまりますが、
 実は、国家財政と税金についての
 法則なのです。


・自分で勘定を払わぬ人間にとっては、
 節約ということは
 しっくりこないのである。(p142)


■パーキンソンさんの分析では、
 政府、役人組織というものは、
 かぎりなく膨張するものです。

 (パーキンソンの第一法則)


 そして、税金は支出の増大に従って高くなり、
 最後には支出を超え、最終的には
 国家を減衰させることになるという法則です。

 (パーキンソンの第二法則)


 今の日本にぴったりで、
 さびしくなりますね。


・仕事がどんどん増えるため時間が足りなくなって、
 役人が増員し、政府の支出は歳入に応じて増大し、
 それをこえる・・・政府機構の膨張は、国民のエネルギー、
 積極性、能力、所得を奪い去り、さらに破滅的な課税の結果、
 奪い残した富を国外に追放することとなる(p250)


■この本では、政府・官僚組織というものが
 膨張し、税金を課し、いかに国家を弱くしてしまうかを
 シニカルな口調で教えてくれます。


 根本的には、税率を20%程度まで低くすることが
 必要となりますが、それは、税金を安くすることが
 目的なのではなく、税金のがれに注がれている力を
 仕事に役立ててもらうためなのです。


・第一に取上ぐべき問題は、社会給付や
 防衛支出の節約いかんではなく、
 今日、徴税と税金のがれとで消耗し合っている
 努力と能力のすべてを、いかにして
 有効なチャンネルに切り換えるかである。(p108)


■大英帝国の知恵を、
 残念ながら、大日本帝国は学ばなかったようです。


 あまりに古い本なので、翻訳が読みにくく、
 購入はお勧めできませんが、
 内容は知っておくべきだと思います。


 図書館で借りるのが適切ではないでしょうか。


 パーキンソンさん、
 よい忠告をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・われわれは帝国主義的支配の野心にもえた最初の国が、
 スペイン、オランダ、フランスの三国であったことを知る。
 これらの各国があいついでその途上でつまづくと、
 重すぎる課税がその衰微に一役を買ったのであった。(p32)


・英国の税制をその植民地に拡張しようとしたため、
 アメリカという国ができた・・・アメリカ人のコーヒー好きは、
 どうやら茶税反対のアメリカ人が
 東インド会社の船に積んであった茶箱を、
 ボストン湾の海中にほうりこんだ時に
 はじまるように思われる(p48)


・移民たちから巻き上げたかねで、
 英国が本国を住みやすくし、
 海外移民をする気をなくさせた・・・
 帝国建設者などという種族は、すでに絶滅してしまい・・・
 大英帝国は過去のいかなる不滅の帝国よりも、
 急速かつ完全に崩壊するにいたったのである(p70)


・平時の課税が国民所得の10%を超えると、
 資本は国外への流出を始め・・・
 25%をこえると、重大なインフレーションが生じて、
 徴収された歳入の価値を減少させる。
 30%をこえると・・・国家的な影響力の減衰が、
 全世界的に歴然とする(p105)


・いかなる所得にも25パーセントをこえる
 直接税を課してはならない。
 近年にその安全圏をこえてしまった国ぐには、
 (浪費の順に並べると)、英国、フランス、ニュージーランド、
 日本およびアメリカ合衆国である。(p108)


・国有財産をほしいままにしようとするものどもは、
 自分勝手に長官だの、事務官だの、
 監督だのと名乗り、国庫には何の利益もあげず、
 収益をみんなふところに入れてしまっていることが、
 会計報告をみただけでも明らかである
 (パピルス 752)(p143)


かねは入っただけ出る (1962年)
C.N.パーキンソン
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【私の評価】★★★☆☆(79点)


■著者紹介・・・C.N.パーキンソン

 1909年生まれ。
 1934年まで大学で学術的著作に従事。
 その後、大学で教鞭をとり、
 1957年「パーキンソンの法則」を発表。
 パーキンソン研究所を設立して、経営コンサルタント
 として活動。


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