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「パーキンソンの法則」C.N.パーキンソン

2010/01/06公開 更新
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パーキンソンの法則 (至誠堂選書)


【私の評価】★★★★☆(88点)


要約と感想レビュー

 1960年代にイギリス大英帝国でベストセラーとなった一冊です。大英帝国の秘密の書とでも言えましょうか。イギリス人の著作らしく、くすっと笑えます。


 たとえば、役人の数は、仕事の量ではなく、「昇進を望む人数」「1つの書類処理の時間」をパラメーターに増加するというのが、パーキンソンの法則です。


 言いかえれば、昇進したい人が、立派な書類を作るために要員は増え続けるということでしょうか。


・仕事の量と役人の数との間には何の関係もないのであって、雇用されるものの数は、その仕事が増えようが減ろうが、あるいはまた全然なくなってしまおうが、ひたすら・・・増大するのである。(p12)


 それ以外にも、「大きい金額の購入ほど議論されない。」「委員会は3~5人がベスト、20人以上で非効率」など、今でも使える法則がありました。


 1億、2億円の工事は5分しか審議しないのに、300万円の教育費用には1時間も審議してしまうということは、実際にあると思います。笑えるけど、笑えませんね。


・議題の一項目の審議に要する時間は、その項目についての支出の額に反比例する。(p42)


 過去に、パーキンソンさんの本は一冊しか読んでいませんでしたが、うかつでした。こんなに笑えるとは。さっそく、パーキンソンさんの本を6冊購入しました。


 古い本で読みにくいところはありますが、大英帝国の知恵ということで、本の評価は、★4つとしました。


この本で私が共感した名言

・内閣・・・膨張の真の原因は、ある人々をのぞいておくとかえってうるさいからである。そういう連中の反対をとめるには、すべての決定をする際、彼らも加えておくのが一番よい手なのだ(p59)


トップが第二級の人ならば、彼は第三級の人物を直接の配下とするように努め、また、配下どもはその部下に第四級の人物をもってこようとつとめる。(p122)


・採用試験と求人広告・・・三百人の応募者の中から、人間を選び出すなどということは、実際問題としてできることではない。したがって、こんなに沢山の応募者を集めるような最初の広告のやり方が間違っていたのだ。(p83)


▼引用は、この本からです。
パーキンソンの法則
C.N.パーキンソン
至誠堂
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【私の評価】★★★★☆(88点)



著者経歴

 C.N.パーキンソン・・・1909年生まれ。1934年まで大学で学術的著作に従事。その後、大学で教鞭をとり、1957年「パーキンソンの法則」を発表。パーキンソン研究所を設立して、経営コンサルタントとして活動。


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