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「パーキンソンの成功法則」C.N.パーキンソン

2012/01/03公開 更新
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パーキンソンの法則 (至誠堂選書)


【私の評価】★★★☆☆(79点)


要約と感想レビュー

 大英帝国において出世するための秘訣を、パーキンソンさんが教えてくれる一冊です。


 パーキンソンの法則といえば、「役人の数は、仕事が増えようが減ろうが、ひたすら増大する」「仕事の量は、与えられた時間まで膨張する」「審議に要する時間は、その支出の額に反比例する」「かねは入っただけ出る」などが有名ですね。


 パーキンソンさんによれば、まず、手っ取り早いところでは、結婚相手によって運命が変わるとのこと。


・上流社会というものは、多くは、むこ族によって出来ているということが理解されてくるだろう。・・・義父をどう選択するかに、君の将来がかかっている(p23)


 次に、組織のなかで出世していくと、組織との戦いが始まります。それは、無駄な仕事と書類の山との格闘です。組織で出世するためには、いかに無駄な仕事を無視し、書類仕事を即効でさばき、大切な仕事に集中することがでるのか、ということが大事だという。


・よいマネージャーは先手を打つのを忘れないということだ。かれは日常業務の洪水で、自分がオフィスに閉じこめられるようなことはしない。問題が書類になるより先に手を打ってしまう。(p179)


 結局、良い組織というものは、必然的に肥大化し、腐敗し、衰退するものなのかもしれません。それを防ぐことは、あまりにも難しい。あまりに古い本で、文体も翻訳も読みにくいのが難点でしたが、組織の法則に興味があるのならぜひ、読んでみてください。


 パーキンソンさん、良いお話をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・理論的にいえば、つねに正しい人物(もしいるとすれば)はその組織の長たるべきで、そういうことも多い。だが、事実においては、しばしばかれは不人気すぎる。かれ自身の野心という点からいえば、十に一つは間違ってみせて、残りのものを安心させる配慮が必要だ(p158)


・君がナンバー2になれるかどうかは、巧みな書類処理にかかっている。・・・郵便物は八時四五分に開封され、このオフィスのならわしでは、五十通が九時十五分までに処理される(p176)


・拡大は複雑を意味し、複雑は腐敗を意味する・・・重役会の人数が多すぎないか?送り状や請求書にハンコの数が多すぎないか?(p269)


・幹部は、大ざっぱにいって、二つの種類にわけられる。技術的に何か新しいことをはじめる能力のあるものと、現存している組織を管理するだけの力しかないものとだ・・・日常の仕事の能力がいちばん高く評価されているところでは、すでに腐敗がはじまっているのだ(p271)


・管理費に約10パーセントを費し、そのうちの半分が本社で使われるという能率のよい会社がかなり多い。一般的にいえば、統計、申告書、報告書に対する中央の要求が大きくなればなるほど、ただそれをファイルするだけにも人員が大勢必要となる(p187)


・戦時中の増税はすでに配当にまで課税していたが、平時になっても税は下がらす、とかく増大の気味があり・・・法人税(1938年の37%に比較して、1952年は56%)のせいで、会社は利益があがったということをみとめなくなった(p236)


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【私の評価】★★★☆☆(79点)



著者経歴

 C.N.パーキンソン・・・1909年生まれ。1934年まで大学で学術的著作に従事。その後、大学で教鞭をとり、1957年「パーキンソンの法則」を発表。パーキンソン研究所を設立して、経営コンサルタントとして活動。


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