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「バブルの興亡 日本は破滅の未来を変えられるのか」徳川 家広

2010/01/07公開 更新
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バブルの興亡 日本は破滅の未来を変えられるのか (講談社BIZ)


【私の評価】★★★☆☆(78点)


要約と感想レビュー

徳川将軍家19代目当主が語る将来の日本の経済です。19代目の予想は、日本にもう一度バブルが発生し、その後、インフレが発生するというもの。それを、過去のバブルの分析から、結論付ける一冊となっています。


バブルというものは、金利が適正に設定されていれば、起こるものではありません。金利を下げざるをえない危機が起こり、その後にバブルが起こっていると19代目は分析します。


・バブルは金利を司る当局、つまりは中央銀行が、何らかの理由で利上げを行えない場合に発生するのだ(p40)


19代目は、バブルの原因となる危機が発生したら土地や株を買い、バブルが発生したら、金に買いかえ、その後、インフレになったら、金を現金に変えタンス預金にするということを推奨しています。タンス預金なら、預金封鎖の影響を受けないからです。


経済は上がり下がりをするものですから、こうした投資がうまいタイミングでできれば、だれでもお金持ちになれそうです。それが難しいから、多くの人が苦労しているのでしょう。


 徳川将軍家の19代目の考え方に興味が持てましたし、経済の勉強にもなりましたので、本の評価としては★3つとしました。


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この本で私が共感した名言

・バブルは危機の二年後に来る(p205)


・アメリカの銀行破綻件数・・・2008年全体で25件・・・2009年に入ってからも悪化の一途をたどり、本稿執筆時点ですでに90行以上が破綻している。(p196)


・政府は第二次大戦後と同じ「預金封鎖」という荒業を使ってくるかもしれない。だから金の売却代金は預金せずに、タンス預金としてとっておくのである。(p257)


▼引用は、この本からです。


【私の評価】★★★☆☆(78点)


目次

第1章 バブルはどこから来て、どこへ行くのか
第2章 四つのメガバブルから未来が見える
第3章 「失われた二〇年」の正体
第4章 空前の狂乱経済へ、起爆剤は出揃った
第5章 巨大バブルが復活したら、日本はこうなる
第6章 巨大バブルが崩壊したら、どう身を守るのか



著者経歴

徳川 家広(とくがわ いえひろ)・・・翻訳家、政治・経済評論家。1965年、東京都生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業後、米ミシガン大学大学院で経済学修士号を取得。国連食糧農業機関(FAO)のローマ本部、ベトナム支部に勤務した後、米コロンビア大学大学院で政治学修士号を取得。欧米の資産家一族や金融界幹部、有名経営者たちと幅広い交友を持つ。徳川将軍家の直系19代目に当たる。父は18代目当主で元日本郵船副社長、徳川記念財団理事長の徳川恒孝氏。


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