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「走ることについて語るときに僕の語ること」村上 春樹

2009/08/13公開 更新
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「走ることについて語るときに僕の語ること」村上 春樹


【私の評価】★★★★☆(81点)


要約と感想レビュー

 実は、私は村上春樹氏の小説を読んだことがないのです。村上春樹氏に失礼ではありますが、この本を読んでさすがに文章がうまいな、と感心しました。


 と同時に、自分の生活と、村上氏の生活がよく似ていることに驚きました。村上氏の生活は、朝四時か五時に起き、夜十時に寝る、朝は走ってから、執筆活動をしているのです。


 私の無料レポート『一日一冊読みながら、メルマガを毎日発行する私の方法 』をお読みの方はわかると思いますが、私とほぼ同じ生活習慣なのです。


・朝の五時に起きて、夜の十時前後に寝るという、簡素にして規則的な生活が開始された。一日のうちでいちばんうまく活動できる時間帯というのは、・・・僕の場合はそれは早朝の数時間である。(p57)


 早寝早起き、毎日走ること、昼寝などは、よく身体に良いと言われています。しかし、生活習慣の本当の価値を知るには、本当にそうしたことを習慣としなければ、理解することは難しいと思います。


 村上氏も長年、朝、走る生活をしてきて、足腰が強くなり、健康になって、頭も良く動くので、午前中に執筆できているのです。そうした体験があるからこそ、朝の時間と走ることが大切であると感じているのでしょう。


・走ることは、僕がこれまでの人生の中で後天的に身につけることになった数々の習慣の中では、おそらくもっとも有益であり、大事な意味を持つものであった。(p20)


 超一流作家が教える『毎日走りながら、長編小説を書く私の方法 』でした。実績がありますので、説得力がある一冊でした。本の評価としては★4つとします。


この本で私が共感した名言

・サマセット・モームは「どんな髭剃りにも哲学がある」と書いている。どんあにつまらないことにでも、日々続けていれば、そこには何かしらの観照のようなものが生まれるということなのだろう。(p2)


・ただ黙々と時間をかけて距離を走る。・・・たとえペースを上げてもその時間を短くし、身体が感じている気持ちの良さをそのまま明日に持ち越すように心がける。長編小説を書いているときと同じ要領だ(p16)


・僕の墓碑銘・・・村上春樹
 作家(そしてランナー)
 1949-20**
 少なくとも最後まで歩かなかった(p233)


▼引用は下記の書籍からです。


【私の評価】★★★★☆(81点)



目次

前書き 選択事項としての苦しみ
第1章 2005年8月5日ハワイ州カウアイ島―誰にミック・ジャガーを笑うことができるだろう?
第2章 2005年8月14日ハワイ州カウアイ島―人はどのようにして走る小説家になるのか
第3章 2005年9月1日ハワイ州カウアイ島―真夏のアテネで最初の42キロを走る
第4章 2005年9月19日東京―僕は小説を書く方法の多くを、道路を毎朝走ることから学んできた
第5章 2005年10月3日マサチューセッツ州ケンブリッジ―もしそのころの僕が、長いポニーテールを持っていたとしても
第6章 1996年6月23日北海道サロマ潮―もう誰もテーブルを叩かず、誰もコップを投げなかった
第7章 2005年10月30日マサチューセッツ州ケンブリッジ―ニューヨークの秋
第8章 2006年8月26日神奈川県の海岸にある町で―死ぬまで18歳
第9章 2006年10月1日新潟県村上市―少なくとも最後まで歩かなかった
後書き 世界中の路上で


著者経歴

 村上 春樹(むらかみ はるき)・・・1949年生まれ。小説家。ジャズ喫茶の経営を経て、1979年『風の歌を聴け』でデビュー。1987年『ノルウェイの森』は400万部を売るベストセラーとなる。『羊をめぐる冒険』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』『ねじまき鳥クロニクル』『海辺のカフカ』など著書多数。


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