「すべての出来事をチャンスに変える心理学」加藤 諦三
2006/07/13公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(84点)
●成功哲学の祖ともいえるオリソン・S・マーデンの書籍から
伝記や成功物語を引用しながら、
成功の本質を解説してくれる一冊です。
●私たちは、努力して成功した人の伝記を読むと、
私も頑張らなくては!と考えてしまいがちですが、
これが間違いの始まりであり、
大きな誤解であると著書は指摘しています。
つまり、成功した人は、いやなことを頑張ったのではなく、
目的を達成するために、それをするのが必然であり、
それをすることは決して辛いことではなかったのだのです。
・マーデンの本を「頑張れ!」という教えととらえないで、
「好きなことを探せ」というようにとらえることである。
ノイローゼになりやすい人間はそこを間違える。
そこを間違えて頑張るから、
生きることは辛いだけで何も残らない(p72)
●私たちは、何でも手に入る環境に育ち、
何でもできる環境に生きています。
逆に、そういった恵まれた環境により
「自分が何をしたいのか」といった問いに
答を見つけにくい状況にあるのかもしれません。
・健康でない人は、人生の目的がしっかりと決まっていない。
そして、自分が今置かれている人間関係のなかで悩んでいる。
悩んでいる人は、今日という日の重さを感じていない。
今日という日の重さよりも、
心の葛藤に気を奪われている(p94)
●現代社会では、大量の情報が
私たちのまわりを流れています。
そうした情報に振り回され、
高価なものを買ってみても満足できない。
レベルの高い大学に合格しても満足できない。
一流企業に就職しても満足できない。
そうした人が、
増えているのかもしれません。
・高価なものを買っても買っても心が満ち足りない。
心が満たされない人は、
間違った生き方をしてしまっているから、
何をしても何をもっても楽しくないのである。
自分が好きなことをするのではなく、
人を驚かすようなことばかりをしようとして
生きている人がいる。(p189)
●頑張るのではない。自分が自然に頑張れる目標を持つことが
大切であるという貴重なメッセージを伝えてくれる一冊です。
★4つとしました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・本物は、人に見せるために勉強しているのではない。
何よりも、自分が何を欲しているかを知っている。(p130)
・「人生の目的」は、多額の貯金を持つことより
人生を安定させる(p149)
・大人が周囲の人々に自分を重要な人物と思わせるために、
エネルギーを使うようなものである。
肝心の、自分の望みを達成することにエネルギーを使わない。
そして、そうした生き方を長いことしていると、
自分が本当に欲しいものは何かわからなくなってくる(p68)
▼引用は、この本からです。
【私の評価】★★★★☆(84点)
■著者経歴・・・加藤 諦三(かとう たいぞう)
1938年生まれ。大学卒業後、大学院、ハーバード大学研究員を経て、
早稲田大学教授。著書多数。
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