「心理戦の勝者」内藤 誼人、伊東 明
2005/12/07公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
●心理戦をテーマにした一冊ですが、中身は心理学に関係する
雑学辞典といったところです。
あまりにテーマがばらばらで、さすがの私もとまどいましたが、
それでも「なるほど!」と思わせてくれるテクニックとエピソードが
書かれてあります。
●この本に書かれたテクニックは、断片的なものが多いので、
「そういえばこんなテクニックがあったな」と仕事中に思い出せる程度に
読むことが秘訣だと思います。
・どうすれば"より真実の"心を捕まえられるのか、・・・
"アンケート調査では、「ふつう」とか「分からない」という項目を
除外しておきなさい"(p78)
・交渉に関するシミュレーション・ゲーム・・・「ほんの少しだけ
妥協し、相手が妥協するのを待つ。この場合において、最大の
利益をえられるようだ」(p124)
●話のネタでは、エビの話が一番面白かったですね。
エビを食べている量が、国力を示しているということで、
イギリス⇒アメリカ⇒日本⇒?
次にくるのはどこの国でしょうか。
・およそ100年前、世界でいちばんエビを食べていたのはイギリス人
だった。・・・それから50年後、世界でいちばんエビを食べるように
なったのは・・・アメリカ人であった・・・では、現在、世界で
いちばんエビを消費しているのは・・・日本人なのである。(p92)
●内容に統一感はありませんが、
雑学辞典として面白いので★3つとしました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
<世の中>
・「お言葉ですが部長・・・」などとやってしまう例外的な人間は、
そのうちクビになるか、左遷させられるかのどちらかの道を進んで
いく、と誰もが心のどこかで信じており、そして残念ながら実際に
そうなってしまうことは少なくない。(p60)
<仕事において>
・とある生命保険会社では、「サンドイッチ話法」を実践している
という。これは、「褒めて、批判し、褒める」という順序で進める
やり方だ。これも、かなり効果的な叱り方であろう。(p146)
・ただ一生懸命にやるだけが仕事ではない。
一時間に五分でもいいから一度は休憩をとり、
同僚や先輩たちと仕事以外の話をしたらどうか。(p87)
<話のネタ>
・リンカーンの言葉「人民の、人民による、人民のための政治」
という文句は、イギリスの宗教改革家ジョン・ウィクリフが
1370年に出版した『旧約聖書』の序文にある言葉だという。
この文句は、説教家のシオド・パーカーが著書に引用し、
リンカーンはその引用をさらに引用したと考えられる。(p212)
講談社
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心は人間の本質なり。
わかりやすい心理的攻略法
心理学から歴史を見るのも面白い!
明日からの営業がうまくいきそうだ。
●著者経歴・・・内藤 誼人
説得的コミュニケーション学を専門とする。日本社会心理学会会員。
心理学についての著書多数。
●著者経歴・・・伊東 明
大学卒業後、NTTを経て、現在、東京真理コンサルティング社長、
(株)ウィル・シード顧問。「理論と実践」のビジネス心理学を
中心に活動している。
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