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「日本一の大投資家が語る大貧民ゲームの勝ち抜け方―上場会社・約70社の大株主・竹田和平さんの旦那的投資哲学」水澤 潤

2005/07/25公開 更新
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【私の評価】★★★★☆(88点)


要約と感想レビュー

経営者でありながら、大個人投資家である竹田和平さんの投資の考え方を、生活経済アナリストの水澤 潤さんがまとめた一冊です。考え方はいわゆるバリュー株、つまり割安株を買い、良い会社であるかぎり保持しましょうというウォーレン・バフェット流です。


優良な企業の株式を購入するだけですから、「上がってよし、下がってよしの株価かな」だという。つまり株価が上がれば単純に嬉しいし、下がれば買い増しのチャンスなので、それもまた嬉しいのです。それを竹田風に表現すると、大旦那投資ということなのです。


・頑張っている会社を応援したいと思ったのです。大旦那が番頭にお金を出してあげて、この金で自由に仕事をしなさい、金を返す心配なんかしなくていいよというのが株式会社というものの本来の姿でしょう(p134)


全体に、竹田和平さんのお話はわかりやすいものです。中学生でもわかるでしょう。まるで斉藤一人さんの話を聞いているような感覚に陥りました。例えば、株式は田んぼと比較しています。村の庄屋さんや名主さんが、いちいち土地の値動きなんか気にしないように、株主も株式の価格の上がり下がりに一喜一憂することはないというのです。


また、自由市場を相手にしている人は信用するという。市場で生きている人は、調子が悪くなったら、自分を変えるから信頼できるという。反対に税金で食って生きている人たちは、自分を変えるという発想がまったく欠落しており、自分を変えずに回りを変えようとばかりするから信用しないという。その結果、七百兆円の借金の山になったのだとしています。


投資の王道ともいえるバリュー株投資の考え方を、日本人の感覚でわかりやすく教えてくれる良書だと思います。


この本で私が共感した名言

・ぼくの会社に十分に資本が蓄積されて来ると、自分であれこれ新規事業で冒険するよりも、株を買って傘下に入れたほうが楽で早くておもしろいな、と思うようになりましたね。(p116)


・経営者がお役所感覚だったり、天下り感覚だったりするような会社には、ぜったいに投資してはダメだなと実感しましたね。(p118)



【私の評価】★★★★☆(88点)


目次

第1章 お金持ちになるための、たったひとつのキーワード
第2章 こうして日本一の大投資家が誕生した
第3章 投機から投資へ、そして日本一の花咲じいさんへ
第4章 日本一の大投資家が語る、株式投資の極意とは
コラム1 これぞ資本主義。大貧民ゲームとは何か
コラム2 竹田さんに学んで、「最高の株」を探し出そう



著者経歴

竹田 和平(たけだ わへい)・・・日本一の個人投資家1933年生まれ。名古屋で竹田製菓を創業し、「たまごボーロ」などヒット商品を開発販売。現在は上場企業100社の個人大株主である。


水澤 潤(みずさわ じゅん)・・・1960年生まれ。大手出版社に勤務。1995年に独立し、生活経済アナリストとして主に雑誌媒体で活躍。


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