「論語の読み方―いま活かすべきこの人間知の宝庫」山本七平
2003/02/24公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(85点)
予めそれを教えないでおいて、いきなり死刑にする、これを虐という。放任しておいていきなり実績を示せと責任を追及する、これを暴という。「教えずして殺す、これを虐と謂う。戒めずして成るを視る、これを暴と謂う」(尭日第二十498)
そういう意味では、日本の会社は、評価の原則が明示されていない「暴虐な社会」であると山本七平さんはいいます。しかし、論語の中には、そのような社会での成功するための手法も書いてあるのです。
例えば、広く聞いてまわり、疑問の点をあとまわしにして確かなことだけ言って口数を少なくすれば、非難をうけることが少ない、と書いてあったり、広くを見て歩き、不審な点をあとまわしにし、自信のあることだけに限って実行すれば、しまったと思うことがない、と助言しているのです。
また、「認められないことを気にしない。認められるだけのことをしようとつとめる」は、自分でコントロールできない他人の評価は紀にせず、自分でコントロールできる自分の努力に集中しようということで、現代の成功哲学と同じものなのです。
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この本で私が共感した名言
・言葉について非難が少なく、実行したことに後悔が少なければ、俸給は向うの方から歩いてくる
・地位のことを気にしない、地位にふさわしい力を持つことを気にかける。
・認められないことを気にせず、自分が人を正しく評価していないのではないかと心配する
【私の評価】★★★★☆(85点)
目次
1章 いま、なぜ『論語』なのか
2章 偉大なるリアリスト―孔子の素顔
3章 「有教無類」―生涯学びつづける精神
4章 「礼楽」―人間社会繁栄の方法
5章 「信」―人間性を見抜く基準
6章 「下学」―人間を創りあげる基盤
7章 「上達」―人望を得るための条件
8章 「仁」―人それぞれの歩むべき道
著者経歴
山本 七平・・・1921年生まれ。青山学院高商学部卒。戦時中は、砲兵少尉としてフィリピン戦線を転戦。戦後、山本書店を設立し、聖書、ユダヤ系の翻訳出版に携わる。著書多数。1991年12月死去。
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