「キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え!」田村 潤

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キリンビール高知支店の奇跡 勝利の法則は現場で拾え! (講談社+α新書)

【私の評価】★★★★☆(83点)


■1987年のアサヒのスーパードライの
 発売によりキリンビールのシェアは
 落ち続けました。


 2001年にはキリンのシェアは
 40%以下まで落ち込み、
 アサヒがトップとなったのです。


 その間、キリンビールの社内は
 どういう状況だったのでしょうか。


 著者によると
 本社から施策が下りてきて、
 それをやれば評価される。
 営業実績は二の次。
 「量より質」で外回りが少ない。
 という状況だったそうです。


・景品付きのキャンペーンなど具体的な施策が
 次から次へと下りてくるのです・・
 今週はこれを売ってほしい、
 来週はこれを、ということになるので、
 キリンがほんとうに何を売りたいのかわからず、
 キリンという会社への興味やや共感を
 失わせることになっていました(p25)


■官僚的な組織の中で
 自ら考える風変わりな著者は、
 高知支店に左遷されました。


 左遷された著者は、
 何をしたのでしょうか。


 それは、お客様にどうやって、
 飲むビールの銘柄を決めているのか
 聞いてみたのです。


 ひたすら聞いているうちに、
 売上シェアは25%と小さいのですが
 営業の効きやすい居酒屋などのお店に
 営業をかければよいのではないか、
 という仮説を立てました。


 それまでキリンビールは、
 トップシェアにあぐらをかいて
 飲食店に営業せず、
 主に問屋だけに営業していたのです。


・わたしは営業力の効きやすい料飲店に
 ターゲットを絞りました・・
 実は、今までは直接、料飲店に行くスタイルの
 営業をあまりやっていませんでした。
 料飲店に酒を配達する酒販店へのセールスが
 主の、間接営業だったのです(p39)


■「質より量」・・
 飲食店への重点営業・・
 本社の施策は無視・・


 こうした努力の結果、
 高知支店は前年比の営業成績は
 社内1位となりました。


 その後、著者は四国本部長、
 東海地区本部長、営業本部長となり、
 キリンのトップシェア奪回を実現しました。


 そういえば、当時キリンの友人から
 一番搾りが送られてきたなあ。


 田村さん
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・料飲店で飲まれているビールは
 ビール全体の25%でしかありません。
 75%は家庭で飲まれているのです(p38)


・これまでキリンの社内ではよしとされてきた
 「量より質の営業スタイル」を
 「間違っている」と否定し始めます(p52)


・本社からの施策の一部に対して
 「これは流しておけ!」などという指示も
 出さざるを得ませんでした(p41)


・組織の目標が本社から示されるプロセスの
 評価指標を高めることだけになっており、
 そこに気をとられすぎていることがわかりました・・
 勝つことを優先する、そのためにやることを絞り込み、
 本社向けの活動はやめる、という方針を
 ヒアリング終了と同時に全員に通知しました(p125)


・会議の廃止は思わぬ良い効果を生み出しました。
 水と油の関係だった営業部門と企画部門の関係が
 良くなったのです。企画部門の担当者は会議がないので、
 報告の材料がない。しかたがなく現場の人間に
 直接話を聞きにいくようになり、自然、
 企画部門の目も現場に向くようになり、
 現場に関心をもつようになりました(p128)


・「上から命令された施策や企画を忠実にこなすこと」
 のみが仕事だとする考え方は間違っています・・
 自分のやり方で創意工夫をすれば、その経験が
 自分の営業力として蓄積される。また、細部に
 わたる上からの強制は、とかく営業マンに必要な
 「お客様の視点」が見えなくなってしまう・・(p132)


・静岡でNKK活動というものを始めました。
 それは、1時間で25軒、2時間で40軒、
 何も(N)考えないで(K)行動する(K)
 というすさまじい訪問活動でした(p143)


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【私の評価】★★★★☆(83点)

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■目次

第一章 高知の闘いで「勝ち方」を学んだ
第二章 舞台が大きくなっても勝つための基本は変わらない
第三章 まとめ:勝つための「心の置き場」



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