「大往生したけりゃ医療とかかわるな【介護編】 2025年問題の解決をめざして」中村 仁一

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大往生したけりゃ医療とかかわるな【介護編】 2025年問題の解決をめざして (幻冬舎新書)

【私の評価】★★★★☆(86点)


■年寄りへの延命医療は、
 患者にとって拷問となっている
 可能性を教える一冊です。


 つまり、死を先送りするだけの医療が、
 患者を終わりのない苦しみを
 与える
可能性があるのです。


 体がゆがんだまま胃瘻で生きる
 屍のような老人、
 抗がん治療に苦しむ人々を
 見てきた著者の思いなのでしょう。


・高度な医療が重度の障害者を
 つくり出している(p30)


■延命治療をすることで、
 本当にメリットがあるのか
 よく考えなくてはなりません。


 延命介護ということで、
 無理やり食事を食べさせるのが、
 本人のためなのか。


 もう助かる見込みがないのに、
 病院に運んで心臓が止まったら
 AEDで無理やり心臓を動かす
 必要があるのか。


 苦しみながら死ぬのか、
 穏やかな死を選ぶのか

 それを判断できるのは、
 医師ではなく本人なのです。


・身体がいらないといっているのに
 ムリに押し込まれば、吐くことになります。
 また、血管内にムリに水分や養分を
 入れられても、・・むくんだり、気道からの
 分泌が増えますので、痰の吸引を
 何回も行って苦しめることになる(p94)


■現状では、家族の意向により、
 限界まで延命治療を行うことが
 多いようです。


 著者は「また患者の地獄が続く」
 と思っても家族を説得することは
 ありません。


 分からない人には、
 いくら言っても分からないからです。


 中村さん、
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・「この治療法、先生ご自身だったら受けられますか
 「先生のご家族に勧められますか」と質問し、
 医者の反応をためしてみるのも一法で、
 最終判断する際の参考になるかと思います(p48)


・家族が胃瘻をして延命してやりたいと希望すれば、
 紹介状を書いて病院へ行ってもらいます。
 決してやらない方がいいなどとは説得しません・・
 なぜなら、医療について"マインド・
 コントロール"されている人達には、
 何を言っても通じないからです(p90)


・世間では、「孤独死」が問題視・・
 私は、自然死の観点から、
 こんないい死に方はない、
 「死に方」だけとれば、
 理想的だと思っています(p82)


・一、"枯れる"自然の過程を邪魔しない
 (枯れて死ぬのが、一番自然で、
  楽で、穏やかなのです)
 二、死にゆく人間に無用な苦痛を
  与えてはならない(p87)


・夜中に心肺停止の状態で発見された場合、
 病院へ運べという家族・・
 事切れている年寄りにAEDで電気ショックを与え、
 心臓マッサージで肋骨をボキボキ折る
 ところまでしないと気がすまない(p103)


・"延命介護"とは・・「食べないから死ぬ」という
 思いにとらわれていて、長い時間をかけて、
 ムリに口の中で食べ物を押し込んで
 "召し上がらせ"て、本当に本人のために
 なっているのかどうか、全く考えられていない(p176)


・「事前指示書」・・
 1 死ぬまで何処で、どんなふうに生きたいか?
  どこまでの医療を望むか?誰にどういう介護を望むか?
 2 死後の問題
  1 通夜、告別式、法要
  2 墓地、霊園、散骨、手元供養
  3 遺言、相続
  4 病理解剖
  5 臓器提供
  6 献体
 3 代理人指定(p231)


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【私の評価】★★★★☆(86点)



■目次

第1章 医療業界による"マインド・コントロール"は凄い
第2章 「延命医療」と"延命介護"が穏やかな死を邪魔している
第3章 年寄りの手遅れで無治療の「がん」は痛まない
第4章 自然死なら「看取り」はどこでもできる
第5章 繁殖終えたら「死」を視野に生きる、かかわる
第6章 "真打ち"は「死に時」がきたら素直に受け入れよう


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