「読書進化論 人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか」勝間 和代
2021/07/30公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(80点)
要約と感想レビュー
本で読んだことは仕事や生活で活用
10年くらい前の本ですが、この勝間本は読んでいなかったな、ということで手にした一冊です。読書が大切であることは誰でも知っていると思います。では、私たちは何のために本を読むのでしょうか?
この本では、本で読んだことは、仕事や生活で活用しなければいけない、とか、興味のあることは、関連本を10冊読めばいい、など大切な点をしっかり押さえているところが素晴らしいと思いました。何のために本を読むのかといえば、自分の人生をよくするために他ならないからです。
そうした目的をしっかり押さえたうえで、書店で本を買うときには、カバー、帯、目次、「はじめに」「おわりに」を見てから購入するという。
たとえばスノーボードがやりたいな、と思ったら、スノボの本を10冊くらいフォトリードしなさいと教えます・・・戦略をマスターしたかったら、戦略の本を10冊読めばいいのです(p55)
どうすれば本が売れるのか
興味深いのは、やはりどうすれば本が売れるのか、ということでしょう。勝間さんは10年ほど前に月一くらいで出版し、累計500万部を売り上げています。
では、どうやって売るのかといえば、本を書く5倍売る努力をする。あらゆる読者との接点を作るなど当たり前といえば当たり前の手法を紹介しています。例えば、出張で東京駅に行ったときに、新幹線に乗るまで30分あるとすると、丸善丸の内本店に行って、自分の本のポップを書いていたという。
どぶ板営業と似ていますが、ネットとリアルで地道に露出を増やして、口コミを発生させ、自分をブランド化するということだと理解しました。
ベストセラーを創り出す・・・「著者をブランド化する」・・・テレビ、新聞、雑誌、ウェブ、講演会、サイン会など、とにかく読者との「出会いの場」を増やすしかないのです(p181)
努力が必要であれば努力する
勝間さんはロジックに基づき考えながら行動する人ですが、努力が必要であれば努力ができる人だと感じました。つまり100万人にアクセスできるテレビ番組に出ることも大切にするし、100人のサイン会を300回開催して3万人と会って、その口コミを作り出すこともいとわないということです。
結果を出す人は、行動が違うのだな、と納得の一冊でした。勝間さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・これまで、それほど本を読んできていない人がいきなり速読した場合、その基礎となるもののデータベースが弱いので、速読の効率が上がらない(p96)
・文章力はブログやメールで進化させることができる・・・読書メモや体験メモがわりにブログを使いましょう(p129)
・世界でいちばん大きかった会計事務所でアーサー・アンダーセン・・・その会社の社是が・・「継続的改善」でした(p172)
【私の評価】★★★★☆(80点)
目次
序章 成功や自由は、読書で手に入れる
第1章 人を進化させる読書がある
第2章 進化している「読む」技術
第3章 「書く」人も進化する
第4章 「売る」仕組みを進化させる
終章 これから「読みたい」「書きたい」「売りたい」と思っているみなさんへ
著者経歴
勝間和代(かつま かずよ)・・・1968年東京都生まれ。経済評論家、公認会計士。早稲田大学ファイナンスMBA。現在早稲田大学大学院商学部博士後期課程在学中。慶應義塾大学在学中から監査法人に勤め、アーサー・アンダーセン、マッキンゼー、JPモルガンを経て独立。三女の母。
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