「ほんとうは恐ろしいお金(マネー)のしくみ」大村 大次郎
2021/07/04公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(72点)
要約と感想レビュー
この本では、お金の歴史から、お金の発行の仕組み、お金の特性を教えてくれます。お金とは、価値の交換手段としてなくてはならないものですが、現実として誰もがお金を得るために、四苦八苦しています。
実はお金とは誰からか借りるものであり、利息を払わなくてはなりません。つまり、元々のお金の発行者は、お金を発行するだけで、利息が黙ってでも入ってくる美味しい仕組みなのです。高利貸しがお金持ちになるのも、お金の仕組みの本質を利用しているわけです。
お金を増やすためには、中央銀行が銀行に貸出を増やす方法や、銀行が持っているお金以上に貸し出すことでお金を増やす方法、あとは輸出を増やして海外のお金を国内に持ってくる方法などがあります。例えばアメリカに1億ドルの輸出をしたとすると、1億ドルは日本に送られ、最終的に日本円に交換されると1億ドル分だけ、日本円が増えることになり、景気が良くなるのです。
お金が増え過ぎればインフレになりますが、適度に増えれば好景気と言われるわけです。最近、金利が低くなってきましたが、お金を必要とする人が少なくなってきて、金利を高くできなくなってきたのです。だれもお金を必要としない時代がくるのでしょうか?仮想通貨の可能性も考えていきたいものです。
大下さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・ある程度の利息を銀行に対して払い続けなくてはならない(p39)
・銀行に返さなくていい通貨を・・・無制限に発行すればインフレを招いてしまう。だから、その発行額や使途は、慎重に厳密に決められなければならない(p156)
【私の評価】★★★☆☆(72点)
目次
第1章 「お金の仕組み」は欠陥だらけ
第2章 信じられないほどいい加減な「お金の成り立ち」
第3章 現代の紙幣はただの紙切れ)
第4章 「お金の欠陥」と「日本のデフレ」の関係
第5章 "国連版仮想通貨"の発行を
著者経歴
大村大次郎(おおむら おおじろう)・・・大阪府出身。元国税調査官。国税局で10年間、主に法人税担当調査官として勤務し、退職後、経営コンサルタント、フリーライターとなる。
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