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「日本復喝! ─中国の「静かなる侵略」を撃退せよ」佐々木 類

2021/07/03公開 更新
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「日本復喝! ─中国の「静かなる侵略」を撃退せよ」佐々木 類


【私の評価】★★☆☆☆(67点)


要約と感想レビュー

習近平国家主席の国賓来日はどうなる

中国の習近平国家主席の国賓としての来日に反対する一冊です。国賓として来日すれば、自衛隊の栄誉礼を受け、皇居で天皇皇后両陛下と会見することになります。天安門事件の後の天皇訪中のように、国賓としての来日によって、香港、ウイグル、チベットでの中国共産党の横暴を許し、中国独裁政権にすり寄る日本というイメージを世界に発信することになるからです。


しかし、外務省を著者が取材してみると、外務省アジア局所属の某幹部の部屋には、巨大な壺や立派な水墨画が飾ってあったという。なんと村山富市首相の秘書官まで務め、村山談話を、同じチャイナスクール出身で駐中国大使を務めた谷野作太郎外務審議室長(当時)とともに作成した人がいまだに、外務省に存在しているのです。これでは中国の暴走にNoと言える人はどこにいるのでしょうか。


中国の静かな侵略

さらに、中国はオーストラリアやスリランカや東欧などで、借金返済できないことを理由に、港湾の99年租借したり、運営権を取得したりしています。東シナ海の尖閣諸島に毎日のように中国海警局の船を派遣しているだけでなく、南シナ海では岩礁を埋め立てて軍事基地を建設し、南シナ海は中国の了解であると主張しています。


そもそも中国共産党は、戦後、朝鮮戦争、ベトナム戦争、チベット併合、ウイグル併合と侵略を繰り返してきました。ウイグルでは、微笑みながらやって来た漢人が、あるとき突然、漢人が中央政府に呼応して「この地は4千年の昔から漢人の土地である」と宣言し、人民解放軍がやってきたのです。明日は台湾、次は日本なのでしょうか。


中国は経済成長と軍備拡張を継続し、ついにアメリカと対等の立場で世界を支配しようと提案するまでになったのです。中国共産党の恐ろしさが、もう一つ伝わってきませんでしたので、★2つとします。佐々木さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・ミラノ市で2007年4月、駐車違反の切符を切られたことに腹を立てた中国人移民の女性が暴れ、これをきかっけに中国人が暴動を起こし、イタリア人警官14人が負傷した(p40)


・テドロス氏・・・が所属していた人民革命民主戦線は、元々マルクス主義政党であり、中国の支援も受け、毛沢東思想の影響もあったという・・・WHOと中国の関係というのは、とどのつまり、テドロス氏と中国の関係なのであり、エチオピアと中国の、ズブズブの関係そのものなのである(p111)


・世界の航空安全を推進する国際民間航空機関(ICAO)は、中国人の柳芳事務局長が就任してから、総会などでの台湾のオブザーバー参加を認めなくなった(p120)


・中国当局は2014年以降、スパイ活動に関与したなどとして邦人の男女15人を拘束している。いずれも、温泉を掘り当てようと穴を掘った技術者を含む、民間人だ(p185)


▼引用は、この本からです
「日本復喝! ─中国の「静かなる侵略」を撃退せよ」佐々木 類


【私の評価】★★☆☆☆(67点)


目次

第1章 中国が世界を席巻する日
第2章 グローバル時代の危機管理
第3章 中国に支配される国際機関
第4章 新型コロナは「中国製」なのか
第5章 国家戦略「千人計画」の罠
第6章 サイバー戦の尖兵「五毛党」
第7章 「日本人狩り」の恐怖
第8章 IR疑獄の裏に潜む巨悪
第9章 日本復活の処方箋



著者経歴

佐々木 類(ささき るい)・・・1964年、東京都生まれ。早稲田大学卒業。産経新聞・論説副委員長。大学卒業後、産経新聞に入社。政治部次長に。米紙「USA TODAY」の国際部に出向。米バンダービルト大学公共政策研究所日米センター客員研究員。2010年、ワシントン支局長に就任。その後、論説委員、九州総局長兼山口支局長を経て、2018年より論説副委員長。


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