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資産運用の常識「アセットアロケーション革命」内藤忍

2020/10/07公開 更新
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【私の評価】★★★☆☆(70点)


要約と感想レビュー

 タイトルの革命とは違って、資産運用の基本をまとめた一冊となっています。アセットアロケーションとは、資産をどのように分配するのかということ。つまり、株式、債券、国内、海外、不動産、貴金属、事業投資などそれぞれ別の特徴を持った投資先に分散させるということです。


 伝説の投資家ウォーレンバフェットでさえ、プロではない個人投資家には米国株式のインデックス投資を推奨しているのです。私達シロウトは、手数料の安いインデックスから入門することになるのでしょう。


・低コストのインデックスファンドを選ぶ(p74)


 不思議なのは、投資初心者へのアドバイス事例で、借入金により億単位の資金調達をさせて不動産、外国株式、事業投資などを行わせていることでしょう。低利で借りて高配当・高リスクの投資をするわけで、投資初心者向けなのかと疑問に感じました。


 簡単に儲けられる投資など存在しません。高配当であれば、相応のリスクが存在するわけで、それなりの知識と覚悟が必要なはずです。


・不動産以外の実物資産としては、金(ゴールド)やプラチナ、現物ワイン、現代アート、アンティークコインといった投資対象もあります。さらに、太陽光発電投資も、実物資産投資として最近注目を集めています(p104)


 プロでさえ分散投資で成功する確率は、低いと言われています。そうでなければ、自己資金で投資をして大金持ちになった人が、あちこちに存在しているはずだからです。


 そうしたことを理解したうえで、基本だけを学ぶという視点で読みたい本ですね。内藤さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・専門家の「おすすめ銘柄」を鵜呑みにしない(p30)


・FXの現受を使った低コスト海外送金の方法(p88)


・外貨比率は50%ずつを原則とする・・・円高の可能性が高いと考えるなら、円の比率をその確信度に応じて60%、70%と上げていく(p206)


・40代、50代と年齢が高くなるにつれて、株式投資の比率は引き下げていくべきです。60代以降になれば・・・債権を中心にアセットアロケーションを構築するようにしていきます(p236)


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▼引用は、この本からです

内藤忍 、サンライズパブリッシング


【私の評価】★★★☆☆(70点)


目次

第1章 お金との正しい付き合い方を知る
第2章 資産運用はリスクとリターンから考える
第3章 金融資産を活用した資産運用
第4章 実物資産を活用した資産運用
第5章 資産運用における税金のポイント
第6章 アセットアロケーションでお金の不安を解消する



著者経歴

内藤忍(ないとう しのぶ)・・・1964年生まれ。東京大学経済学部卒、マサチューセッツ工科大学(MIT)経営大学院修士課程卒(MBA)。外資系金融機関勤務などを経て、1999年にマネックス証券株式会社の創業に参加。マネックス・ユニバーシティなどグループ会社の代表取締役を歴任後、株式会社資産デザイン研究所代表取締役。


インデックス投資関係書籍

「父が娘に伝える自由に生きるための30の投資の教え」ジェイエル・コリンズ
「元財務官僚が5つの失敗をしてたどり着いた これからの投資の思考法」柴山 和久
「サブプライム後の新資産運用―10年後に幸せになる新金融リテラシーの実践」中原 圭介
「アセットアロケーション革命」内藤忍


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