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人間関係の悩みに対処する「嫌いなヤツを消す心理術」神岡真司

2020/08/28公開 更新
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【私の評価】★★★☆☆(76点)


要約と感想レビュー

自分の心をいたわる対処法

心理学のテクニックを使って、嫌いな人にどのように対処するのか説明してくれる一冊です。最初に「呼吸」に意識を持っていく方法を説明してくれますが、これはマインドフルネスに近いものを感じました。


その次は笑顔や言葉で感情をコントロールする方法です。つまり、笑顔と良い言葉で気分を変えるというものです。さらには、グチを言ってみたり、ノートに恨みつらみを書いてみたり。ここまでのテクニックは、自分の心をいたわる対処法といえるものでしょう。


・殺意を覚えるほど憎い人物・・・憎くてたまらない人が、これからどんな「不幸な目」に遭うべきかを想像し、新しいノート1冊に丁寧に書き出していく・・・自分の恨みつらみを吐き出していくところに妙味があります(p137)


何らかの行動への勇気を出す

もし、相手にもう一歩踏み出すとすれば、今の状況を客観的・冷静に見れるようになれなければ踏み出すことは難しいのです。例えば、イジメられている自分とイジメている相手を空から眺めている自分がいるとしましょう。相手はこれまでグループ内で主導権を持っていた。途中から自分がグループに入って方針に反対するのが気に食わない。相手がいくら足を引っ張っても、自分は何も言わないので、イジメはエスカレートしていったとします。


このように自分の状況を客観的に眺めることができれば、言うべきことを言うのか、外部から介入してもらうのか、相手との共通点から関係修復を進めていくのか、何らかの行動への勇気が出てくるということなのです。もし、アサーティブに行くのなら、相手から「イヤなこと」をされたら、正直に「それはイヤだから、やめてください」と対等な立場で率直に主張していきます。


それができないから大変なんだよ!という人が多いのではないかと思います。嫁姑の問題もなくなることはないのでしょう。姑にとって、自分の習慣やテリトリーを、嫁に奪われるのは脅威を感じることですから、姑は息子の嫁であろうと、その存在を排除したいという矛盾した気持ちになるのです。嫁と姑の関係は、細かい部分での主導権争いなのです。


・必要以上に自分にへりくだってくる相手に対しては、人は警戒するものです・・・そういう相手には、増長するとともに、攻撃したくなっていくのです。イジメてやろうと思うわけで、いたぶって様子を見ようという気持ちにさせるのです・・・攻撃に対して「やめろよ!」「何をするんだよ!」とこちらから不快の反応が示されないと、よけいに攻撃をエスカレートしていきます(p125)


何らかの行動への勇気を出す

同じように、人から挨拶されて挨拶を返さなかったり、わざと返事をしないという人がいます。心理学的に分析すると、そういう人は子供のころイジメられたり、親から十分に愛されなかったトラウマが脅威となり、自分の心は自分で鎧をまとって守らなければという防衛本能過剰なタイプなのです。


心理的な問題には、心理学的なテクニックを知ることで解決できる問題があるかもしれません。人それぞれ状況や背景はちがいますので、いろいろ試していただきたいと思います。神岡さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・嫌いな人は、何人いても構わないんだ・・とまずは容認することが大事です(p25)


・「そういう不快な言い方はやめてほしいです」と率直な感情を伝えることが、相手にも「気づき」を与え、目覚めさせることにもつながるからです・・・今のままでは出来ないはずです・・・自分と周囲の人たちとの関係を、第三者の目で見る、あるいは空中の高いところから眺め観察する・・(p98)


・自分のほうから、「嫌いな人」の情報を収集し、自分と同じとか、似ているものを探し出すだけでも、「嫌いな人」という悪印象を薄めるのに役立つのです(p130)


・パワハラ上司に向けては、「課長は部下の育成に熱心でありがたい存在」などと漏らしておけば、やがてその上司にも伝わり、パワハラ攻撃もトーンダウンするはずです(p169)


・頑固な人を味方につけたい時には、その頑固さをリスペクトしながら、協力してほしいことを、「相談する形」に直して、アプローチすればよいわけです(p187)


▼引用は、この本からです
神岡真司、清流出版


【私の評価】★★★☆☆(76点)


目次

プロローグ 「嫌いな人」を消すと人生が爽やかになる!
第1章 消えてほしいあの人―なぜ「嫌いな人」がいるのか
第2章 自分の中の「嫌いな人」を消す技術!
第3章 相手の中で「嫌われる自分」を消す技術!
第4章 イヤ~なヤツを撃退&嫌われない会話術!


著者経歴

神岡真司(かみおか・しんじ) ・・・ビジネス心理研究家。日本心理パワー研究所主宰。最新の心理学理論をベースにした法人対象のモチベーションセミナー、コミュニケーショントレーニング、人事開発コンサルティングなどで活躍中。


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