「「顔と名前」の記憶術: 仕事で成功するための、実は一番大切なスキル」椋木修三
2018/12/03公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(80点)
要約と感想レビュー
記憶の達人と言われる著者の名前を覚える秘訣です。特に変わった方法はなく、繰り返す、復習する、似ている人を考えるエピソードで覚える特長を人に貼り付けるなどです。人の名前を憶える基本は、その人に興味を持ち、テクニック(エピソード+イメージ)を使いながら、繰り返し、その人のことを考えるのです。
特にエピソード記憶は、長い年月を経ても心に強く残ります。著者は40年前、交際していた女性にふられたときの言葉をいまでもしっかりと覚えているという。同じように著者は自分に対して、「この人、どんな人?」という問いかけて、自分の「興味」という感情にスイッチを入れるようにしているという。
・その人とエピソードと一緒に顔と名前を頭に刻み込むと、記憶は一気に強化されます(p9)
この本では、復習のために日記を推奨しています。日記でその日の出来事を記載し、名刺を見ながら会った人を思い出すのです。日記を書く時間が、考える時間として習慣化されることが大事なのです。
日記が書けなくても、せめて名刺交換したあとに、名刺を見ながら「どんな顔をしていたかな?」とか「どんな話をしたか?」くらいは思い起こすようにすると、記憶に残りやすいのです。「この人は女優の〇〇似」「この人は知人の〇〇さん似」などと、「〇〇に似ている」などと想像すると効果的なのです。
そもそも、人の名前を憶えるのが、「面倒くさいな」と考えているようなら、せっかくのテクニックもあまり効果を発揮しないのです。
・お勧めしたいのが、「日記」を書くことです。一日を振り返って、朝は〇〇をして、昼は〇〇をして、夜は〇〇をした」というように思い出すのです。さらに名刺を見ながら、「〇〇さんと会って、こんな話をした」という内容を加えます(p55)
そういう意味では営業マンが行っている業務日誌は、顧客について暗記するための仕組みなのかもしれません。日常習慣の中に、思い出すことを織り込むことで、記憶として定着しやすくなるのです。
椋木(むくのき)さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・遊び心・・・二葉亭四迷は、父親から「くたばってしまえ」と言われて、それをヒントにしてできた・・・江戸川乱歩がアメリカの小説家エドガー・アラン・ポーを元にしている(p70)
・「貼り付け法」で人物情報をおぼえる・・・頭の上に寿司をのせる・・趣味=テニス・・耳からラケットをぶらさげる・・阪神タイガースのファン・・手に虎(=タイガース)のぬいぐるみを持っている(p135)
・年賀状は意外と役に立つ・・・一年に一度、その人のことを「思い出す」という機会になるということは、記憶術において必要とされる「復習」の何よりの機会です(p137)
・「空想(イメージ)遊び」でおぼえる・・・ノミ(蚤)という漢字は?虫が自分の股(又)でピョンピョンとはねる(p47)
PHP研究所
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【私の評価】★★★★☆(80点)
目次
第1章 すぐに忘れてしまう本当の理由
第2章 記憶力を高める七つのコツ
第3章 基本さえ押さえれば、人の顔と名前はぐっとおぼえやすくなる
第4章 まずは相手の情報を引き出す
第5章 「顔」をおぼえるためのトレーニング
第6章 より確実に「顔と名前」をおぼえる方法
第7章 便利な「モノ」も活用しておぼえる
第8章 うっかり「ど忘れ」対処法―対人関係を壊さないために
第9章 「自分をおぼえてもらう」ほうが話は早い
著者経歴
椋木修三(むくのき おさみ)・・・1954年島根県生まれ。中央大学中退。日本カウンセリング学会会員の心理カウンセラー。数々のテレビ番組で「記憶の達人」として紹介された実践記憶の体現者。脳の力を最大化する日本ブレインアップジム代表として、速読術、勉強法、暗示法、子育てなどの講演、研修、執筆で活躍中
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