「統一教会の内幕―なぜ若者たちは新宗教に走るのか」エール出版社

【私の評価】★★☆☆☆（68点）

要約と感想レビュー

統一教会の霊感商法

統一教会の公告塔であった桜田淳子さんが、ライブに出演したとの報道を読んで、統一教会を知るために4冊の本を借りてきました。25年前、1992年に桜田淳子さんは統一教会が主催する「合同結婚式」に参加しています。当時の統一教会は、先祖のたたりがあると脅して、高額な壺を売っていたようです。

その手口は、「先祖のたたりがある」「先祖が地獄で苦しんでいる」「孫にたたりがある」などと脅し、信者に不安を募らせることであり、その災いを除くためには印鑑や壺が必要だとして、売りつけるのです。皆さん、壺は買わないようにしましょう。

統一教会が行って来た霊感商法では、先祖の祟りがあるなどと脅して、一、二万円の壺や多宝塔が百万円から二百万円で売られていました。さらにキャラバン隊といってワゴン車の中で生活しながら珍味などを売る活動をしているのも統一教会員（ｐ41）

文鮮明は20代でセックス宗教に関わり逮捕

統一教会の教祖である文鮮明は、20代で韓国のセックス宗教に関わり、逮捕、実刑で、収監されています。26歳の文鮮明は、血分け教の教祖であり、イスラエル修道院を主催していた金百文と出会い、弟子入りします。血分けとは、「呪われた血を清めるために、信者からさらに新しい信者へと次々と性交を行うことによって、より一人でも多くの人々を救おうという」乱交セックスなのです。そして、日本の統一教会は、このセックス宗教の理念をより体系化、洗練させたものです。統一教会の理念によると、文鮮明とセックスすることで女性は清められるという。これはひどい。

また、集客、説得方法はマニュアル化され、組織的に活動しています。祖先のたたりを除くためには、「壺」を買うか、全財産を差し出さないとならない。教祖にとっては金と女性が手に入る、すばらしい宗教なのです。そして、そのためにマニュアルがあり、例えば、親から寄附金を出させるための「手紙の書き方」のマニュアルには『幼い頃の思い出を書くと、父母の心情があふれて来る』などと教えているというのです。

1946年8月、文鮮明は"混淫"による社会秩序混乱の容疑で逮捕され、大同保安所（警察署）に三カ月収容される・・1948年2月には、実業家の人妻との"強制結婚"の現行犯で・・懲役五年の実刑（ｐ78）

統一教会を信じない者はサタン

統一教会では、部屋に閉じ込めて、返答するチャンスも与えず、よってたかって、徹底的に彼らのドグマ（理念）を叩き込むそうです。例えば、『自分たちの属している統一教会だけが正しく神の支配下にあり、これを信じない者はサタンの下にある』などと、これが十数時間もつづくので精神的にまいってしまうのです。

統一教会は日本国内を120の地区と、十数人単位の4000もの「師団」に分割し、その師団の目標は一師団当たり、一億円の集金、百二十人の信者の獲得だという。オウム真理教にも手口が似ているように感じます。もう少し統一教会について調べてみたいと思います。純真な人を集めて、人を洗脳するコツがわかるかもしれません。

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この本で私が共感した名言

・"イエス様は男。堕落しない大本のアダムだ。だから、その再臨であるお父さん・文鮮明と一つにならなければ再び生まれ変わる道は全然ない・・"など、文と交わらなければ、生まれ変わることはできないと言っているのだ（ｐ96）

・彼らの資金源となっている「壺」や「高麗人参茶」や「濃縮エキス」を韓国のグループ内企業で生産、それを原理研究会で集めた若者達に売らせる（ｐ147）

【私の評価】★★☆☆☆（68点）

目次

1章 若者たちはなぜ宗教に走るのか
2章 なぜわが子が統一教会に走ったのか
3章 教祖・文鮮明の黒い素顔
4章 合同結婚式・黒い実況中継
5章 統一教会・関連企業が危ない!
6章 統一教会にとり込まれる政治家・文化人たち

統一教会関連書籍

「Nの肖像 ― 統一教会で過ごした日々の記憶」仲正 昌樹
「統一教会の内幕―なぜ若者たちは新宗教に走るのか」エール出版社
「統一教会とは何か―追いこまれた原理運動」有田 芳生
「統一教会 日本宣教の戦略と韓日祝福」櫻井 義秀, 中西 尋子
「旧統一教会 大江益夫・元広報部長懺悔録」樋田毅

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