「心が折れない働き方」岡野 雅行
2017/02/01公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(93点)
■「痛くない極細の注射針」を
プレスでの
大量生産を可能とした岡野さんの一冊。
(「カネは後からついてくる!」を
改題・再編集したものです。)
岡野さんは
誰もやらない難しい仕事、
誰もやらない儲からない仕事を
やってきました。
それは金型屋の岡野さんが
プレス屋の仕事をするという
業界のタブーを侵したから
普通の仕事はできなかったのです。
・何かにつけて「しきたり」を持ち出すヤツがいる・・俺だってしきたりなんかどうでもいいとは思わないよ・・だけど、仕事のしきたりのなかには、壊しちまったほうがいいものもあるね(p131)
■業界の裏話が面白い!
良い商品なのに
社内問題や、既製品との競合などで
製品化されない場合がある。
また、メーカーの下請けとして
不条理な要求を突き付けられることも
あるようです。
そんなとき岡野さんは、
決して頭を下げません。
情報をリークして、
製品化せざるをえない
状況にする。
大声で文句を言い、
主張をファックスし、
トラブルを大きくして
相手の社内での立場を悪くする。
裏切ったら「倍返し」が
岡野さんの流儀なのです。
・こっちに落ち度がないときは、頭なんか下げるんじゃないぞ!・・・ちょっと強気に出れば、あいつはすぐ頭を下げるなんて思われたら、相手はどんどん図に乗ってくる(p115)
■岡野さんは恩義も
「倍返し」です。
奢ってもらったら倍返し。
ものをもらったら倍返し。
儲けは折半。
だから岡野さんのところには
大手メーカー、一流商社が出入りし、
情報が集まるのです。
「半沢直樹」より
倍おもしろい内容でした。
岡野さん、
良い本をありがとうございました。
───────────────
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・俺はもらいっぱなしは絶対しないね。何かをもらったら、「倍返し」が俺の流儀なんだ(p70)
・長年、世間を見てるとよくわかるけど、仕事の一番の決め手は「情報」だ。そして、それを持ってきてくれるのは「人」なんだな(p5)
・俺は機械メーカーのアマダさんから買う・・俺は高いのを承知でアマダさんから買うんだ・・こっちが欲しい情報が黙っててもいっぱい入ってくるんだ(p57)
・時間をつくって、「こんにちは」って無駄話でも何でもしにいくんだよ。つきあいが深まるのは無駄話、与太話からって、昔から決まってるんだ(p26)
・いったん卑屈な姿勢を見せたら、どこまでもつけ込まれるってことを忘れちゃいけないよ・・金を受けとるまでは対等だってくらいの気概は持ってて欲しいよな(p37)
・言いたいことを書いたファックスを送りつけたんだ・・この手の話は広まるのが速い。たちまち社内は・・どうも担当者が岡野工業に責任を押しつけてるらしい・・(p108)
・誰かが間に入ってくれた仕事は、儲けは折半と決めている・・まわりも、「まず、岡野さんとこに話を持って行こう」と思ってくれる(p142)
・ポンと相手から言葉を投げかけられて、「う~ん」と言い淀んじゃったら、もう負けなんだ。相手に「機転が利かないな。こいつはたいしたことない」って思われちゃうんだ(p84)
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【私の評価】★★★★★(93点)
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■目次
第1講 目先のカネより「自分の明日を変える情報」を追え!
第2講 「何倍も返ってくる」カネの使い方を知っておけ!
第3講 頭のいい人より「おもしろいヤツ」になれ!
第4講 泣き寝入りするな、やられる前に動け!
第5講 「馬鹿も詐欺師も使いこなす」ヤツになれ!
第6講 「人がやらないこと」にチャンスがある!
第7講 「世渡り力」があれば、自分にしかできない仕事ができる!
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