「藤原和博の必ず食える1%の人になる方法」藤原 和博
2016/11/07公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(95点)
要約と感想レビュー
リクルートのトップ営業マンから5年間中学校の校長として働き、現在、講演、執筆活動をしている藤原さんの一冊です。この本の食える人になるための1%戦略は、いくつかの得意分野を掛け合わせること。
たとえば、まず、ひとつの分野に1万時間かけて、100人の1人になる。さらに別の分野に1万時間かければ掛け合わせて1万人に1人になれるのです。すべてお金という物差しで測る資本主義経済で生き残るためには、価値ある存在になるしかないのです。
・「100人に1人」は雑居ビルにひとりのイメージ。「1万人に1人」は町にひとりのイメージ。「100万人に1人」は世代にひとりのイメージ(p22)
こうした考え方を基にして、まず、社会で生き残るための最低限の3つの条件をクリアして1/2×1/2×1/2=8分の1の存在になりましょう。それは、「パチンコをしない」×「ケータイゲームを電車の中で日常的にしない」×「本を月1冊以上読む」ということです。これで存在価値が高まり、最低限、食うには困らない存在になることができるのです。
この最低条件をクリアしたら、4つのタイプ別に強化すべき条件を考えていきます。4つのタイプとは、社長タイプ、自営業タイプ、公務員タイプ、研究者タイプです。藤原さんは社長タイプと自営業タイプの中間ようで、この2つの記載が他のタイプの3倍です。
社長タイプであれば、組織の中で価値を生み出し、人を動かすコツが条件となります。
・私がリクルート時代にずっと続けていた周囲への貸しは、「人と人を結びつけること」(p132)
ただ条件を羅列するだけでなく、掛け合わせ戦略を組み合わせることで、説得力ある一冊になっています。世の中の構造を明確にして、やるべきことを指し示している素晴らしい内容だと思いました。
後半は「定期券を買わない寂しさにたえられますか?」とか「自営業になっても、きちんと夏休みをとれるか」など、会社員から個人事業主になることへのハードルの高さを説明しています。
藤原さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・藤原流、英語習得法・・自分の履歴書を英語で作り、"プレゼン"する(p93)
・私はある時期から結婚式には出ない・・葬式も、亡くなられた本人と本当に親しかった場合や、亡くなられた親御さんの顔をよく知っている場合以外は出ないことにしています(p142)
・知名度アップのカバン活用術・・会話のきっかけになる小物をたくさん入れておく(p150)
・私はすべての講演の主催者にチケットをとってもらい、自宅に送ってもらうようにしています。いわば、相手の秘書を使っている(p163)
・私は「出張は二泊まで」と決めています・・なるべく身軽に動きたいからです・・二泊までなら、機内に持ち込める手荷物程度の大きさのカバンに・・(p164)
東洋経済新報社
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【私の評価】★★★★★(95点)
目次
序章 すべての人に共通する3つの条件
第1章 経済的価値×権力志向→社長タイプ
第2章 経済的価値×プロ志向→自営業タイプ
第3章 経済以外の価値×権力志向→公務員タイプ
第4章 経済以外の価値×プロ志向→研究者タイプ
著者経歴
藤原 和博(ふじわら かずひろ)・・・1955年生まれ。リクルート入社。東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任。1996年に同社フェロー。2003年東京都で民間人初の公立中学校長となる。
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