「なぜ富士山は世界遺産になったのか」小田 全宏
2016/07/09公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(66点)
要約と感想レビュー
ちょうどテレビで世界遺産の「富士山と信仰遺跡群」の話が出ていたので手にした一冊です。認定NPO法人「富士山を世界遺産にする国民会議」が中心となって活動していたことがわかります。「富士山を世界遺産にする国民会議」の会長が中曽根康弘元総理大臣、理事長は成田豊 電通最高顧問、運営委員長が著者という体制です。
富士山の問題は、ゴミ問題です。年間三十万人の登山者のゴミ、排尿を処理する必要があるのです。入山料一千円で運用しているようですが、どうなるのでしょうか。
著者の提案は、自動車で行ける五合目まで、電車で行けるようにすること。スイスのユングフラウ鉄道をイメージしているようです。日本なら作れるのではないでしょうか。小田さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・世界遺産は、四大文明の一つであるエジプト文明の保存をきっかけに始まったのです・・1970年代、ナイル川の上流にアスワンハイダムが作られることになり、この像(ラムセス2世像)が水中に没する危険性が出てきたのです・・寄付によりラムセスの像は、・・移され、
水没を免れました(p19)
・すべての山小屋にバイオトイレを設置しようということになり、富士山クラブや行政そして数々のNPOが協力し、今ではバイオトイレが完備されたのです(p66)
・登山規制の問題や、あるいは入山料の問題・・世界遺産登録が見えてきてはじめて、入山料の話を持ち出すことができたのですが・・アメリカのマウントレーニアは約二千円といいます・・この夏、試験的に一千円の入山料を導入することが決定されました(p201)
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【私の評価】★★☆☆☆(66点)
目次
第1章 世界遺産への道のり
第2章 伝説を知っていますか
第3章 文学に見る富士山
第4章 芸術の源としての富士
第5章 富士山は真の世界遺産たりえるか
著者経歴
小田全宏(おだ ぜんこう)・・・1958年、滋賀県彦根市生まれ。東京大学法学部卒業後、(財)松下政経塾入塾。松下幸之助翁指導のもと、一貫して人間教育を研究。91年(株)ルネッサンス・ユニバーシティを設立し、多くの企業で人材教育実践活動を行なう。(株)ルネッサンス・ユニバーシティ代表取締役、NPO法人日本政策フロンティア理事長、アクティブ・ブレイン協会会長、NPO法人富士山を世界遺産にする国民会議運営委員長、リンカーン・フォーラム名誉顧問、一般社団法人東京ニューシティ管弦楽団理事長
読んでいただきありがとうございました!
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