「仕事は楽しいかね?《最終講義》」デイル・ドーデン
2016/07/08公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★★★☆(80点)
要約と感想レビュー
マックスおじさんが、2人の若者に仕事のコツを教える物語形式の一冊です。「仕事は楽しいかね?」とは、マックスおじさんの決まり文句です。目標設定⇒努力⇒成功といった形ではなく、やってみる⇒やってみる⇒やってみる⇒成功という形が楽しいらしいのです。
マックスおじさんは、「いい計画を思いついたときは、立ち止まってはいけない。いい計画を思いついたことを喜び、それをいったん脇に置いて自問するんだ。『これをどれだけ素晴らしくできるだろう?』」と考えるように助言しています。つまり、いい計画、アイデアはいかに試しでやってみるかが、大事なのです。
・まだまだ素晴らしいアイデアがあるはずだ。さあ、他にどんなことを試してみようか?(p139)
そして優れた上司は、部下にやり方を指示しません。目指すゴールを示し、やり方は部下に考えさせる。上司が答えを出したら、部下は育たないし、楽しくもないのです。
つまり優れた上司とは、部下を優れた人間だと思わせて、目標を思い出させ、背中を押してくれる人なのです。優れた上司とは、部下に解決策を教えることのできる優れた人ではないのです。
・彼は解決策を与えようとしません。ただ、みんなに最終的な目標を思い出させるだけ。(p130)
マックスおじさんは、「分別のある人間には何も成し遂げられない」と言っています。そしてさらに、「試してみることに失敗はない」とも言っています。非常識でバカで愚かに見える行動する人が、仕事に革新をもたらすのでしょう。
ドーデンさん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・要求されていなくても、解決策を三つ用意しておくことだ。これと同じことを、広告代理店の連中みたいなプロのクリエイターがやっている(p161)
・最初の解決策は人からの借り物、二つ目の解決策は常識の範囲内、三つ目の解決策が天才のアイデアだ(p161)
・私のお気に入りの質問はこうだ。こうすれば、顧客のお役に立てると思いませんか?(p164)
・シェーンは会議の前にはいつも、出席者全員を思い浮かべてこう自問するそうだ。『認められたいと思っているのは誰だ?』そして『それぞれが必要としているものは何だ?』とね(p177)
▼引用は下記の書籍からです。
きこ書房
売り上げランキング: 74,703
【私の評価】★★★☆☆(80点)
目次
プロローグ 良い会社が持っているもの、それは一握りの宝さ。
第1章 もっと良くできないかなあ?
第2章 目指すべきは、非常識な行動なんだ。
第3章 最初の解決策は人からの借り物、二つ目の解決策は常識の範囲内、三つ目の解決策が天才のアイデアだ。
第4章 最高の社員が人とは違う考え方をするのは、人より多くのことを知っているから。彼らが人より多くのことを知っているのは、人より多くの質問をするからだ。
まとめ 与えられた仕事以外のことをすることで、彼らは職場全体の意識を高め、周りの人をも向上させるからなのです。
エピローグ ぜひ試してみてほしい。まずは何か"完璧な"ものを見つけ、それをより良くすることから始めるのだ。
著者経歴
デイル・ドーテン(Dale Dauten)・・・1950年生まれ。アリゾナ州立大学大学院(経済学)卒業後、スタンフォード大学大学院で学ぶ。1980年、マーケティング・リサーチ専門会社、リサーチ・リソーセス(Reserch Resources)を起業し、マクドナルド、3M、P&G、コダックなど大手優良企業を顧客に持つ全米でもトップ・レベルの会社にまで成長させる。1991年、新聞に執筆したコラムが好評を博し、執筆活動を開始。現在米国を代表する人気コラムニスト。氏が執筆するコラムは、100社以上の新聞社に配信され、毎週1000万人以上に愛読されている。執筆活動のかたわら、企業講演、従業員訓練やキャリア・セミナーを主催し、意思決定論、人材育成、キャリア・アップによる能力開発や成功をテーマに独自の理論を展開している
読んでいただきありがとうございました!
コメントする