「仕事は楽しいかね?2」デイル・ドーテン
2003/07/25公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(82点)
要約と感想レビュー
基準とは、説得力のある声でこう宣言するものだ。"ここにこそ、みんなの拠り所が、基盤がある。ここにこそ、他社を引き離し、抜きん出る術がある。そしてこここそが、みんなが力を合わせるところだ"・・・一つの基準は千回の会議に匹敵するんだ。
多くの会社では「目標」を作っているはずです。でも、その目標は本当に、これを達成すれば明るい未来があるのだ!というものでしょうか。多くの会社の目標は、これぐらいは達成できそうだ、という考えで設定された目標が多いように私は感じます。
そういう意味では、日産のリバイバルプランは、本当の目標だったのかもしれません。だれもが本当に達成できるのか?というような目標でした。(でも、達成しているのです)リバイバル・プランは前倒しで達成されますが、カルロス・ゴーンは目標を変更しませんでした。それがいかに難しく、多くの社員の努力を必要としたものだということを理解しているからです。
その目標は本当の目標なのか、それとも基準なのか。予想、予測なのか、よく考えたいものです。目標が前倒しで達成されたら、さらに目標を上げるようでは、目標が単なる予想だったことを示しているに他なりません。
この本では「砲撃の準備を八分以内に完了する方法を考え出せ、と命令した。彼はその方法を教えなかった」という話が出てきます。JFケネディ大統領は、「10年以内に月に人を送り込む」と宣言しました。大野耐一氏は、「2時間のプレスの段取替え時間を10分以内にしろ」と言いました。
優れた上司は、答えを教えません。優れた上司は、目標を示し、部下に答えを見つけさせることが大事だと知っているのです。だから、部下に「もっといい方法はないか?これがきみにできる最善のことか?」と説い続ければよいのです。
この本で私が共感した名言
・必要なのは、人と人との"結びつき"を仕事に取り入れること(p13)
・優れた人材に魅力を感じてもらうために、きみは何をしている?(p19)
・優れた上司:規則ではなく高い規準を決める。(管理に関する標語で、いちばん良かったのはこれだ。"些細なことには寛大に、重大なことには細心に")(p61)
▼引用は下記の書籍からです。
【私の評価】★★★★☆(82点)
目次
第1章 "ほんもの"の上司に出会ったことはあるかね?
第2章 優れた上司は、常にお役所的な体制と戦っている。
第3章 優秀な管理職の基本的な仕事は、管理することじゃない。
第4章 仕事選びの大切な基準は"いまより幸せになれること"なんだ!
第5章 有能な部下は、探すことより探されることのほうがずっと多いんだ。
第6章 労働移動率が20%の企業のほうが10%の企業よりずっと健全だということもある。
第7章 仕事は楽しくなくちゃだめだ。職場から笑い声が聞こえてこなければ、きみのやり方は間違っているということだろうね。
著者経歴
デイル・ドーテン(Dale Dauten)・・・1950年生まれ。アリゾナ州立大学大学院(経済学)卒業後、スタンフォード大学大学院で学ぶ。1980年、マーケティング・リサーチ専門会社、リサーチ・リソーセス(Reserch Resources)を起業し、マクドナルド、3M、P&G、コダックなど大手優良企業を顧客に持つ全米でもトップ・レベルの会社にまで成長させる。1991年、新聞に執筆したコラムが好評を博し、執筆活動を開始。現在米国を代表する人気コラムニスト。氏が執筆するコラムは、100社以上の新聞社に配信され、毎週1000万人以上に愛読されている。執筆活動のかたわら、企業講演、従業員訓練やキャリア・セミナーを主催し、意思決定論、人材育成、キャリア・アップによる能力開発や成功をテーマに独自の理論を展開している
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