【書評】「金儲け哲学」糸山英太郎
2003/07/24公開 更新

Tweet
【私の評価】★★★☆☆(77点)
【金儲けとは辛抱と信者】
「辛抱がいちばん」というのは、逆境にあっても、貧乏のどん底にあっても、とにかく明日の成功を信じて辛抱しなさい、ということである。また「信者」については、・・・互いに助け合える人とたくさん知り合って人脈を広げる、ということである。
●「辛抱がいちばん」を私なりに解釈すると、人というものは存在していること自体成功しているということです。ですから普通の人の言う成功とは、成功からさらによりよい成功にいくことでしかありません。既に成功しているわけですから、逆境にあっても、貧乏のどん底にあっても、きっと立ち上がれるはずです。
●糸山さんは三菱重工業個人筆頭株主、日本航空筆頭株主というだけあって、株式関係の名言が多いです。「証券マンの意見とチャートほど当てにならないものはない」というのは、証券マンに騙されたことがあるのでしょう。
株は安いときに買うのが常識であり、品物では一円でも安いものをと必死になるのに、株になるとどうして安いお買い得品に手を出さないという一般大衆をバカにしています。糸山さんには、安い株がお買い得に見えるわけです。糸山さん、良い本をありがとうございました。
無料メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」(独自配信) 3万人が読んでいる定番書評メルマガ(独自配信)です。「空メール購読」ボタンから空メールを送信してください。「空メール」がうまくいかない人は、「こちら」から登録してください。 |
この本で私が共感した名言
・エロ写真売りは私の人生最初のビジネスだった(p20)
・"売り気"を見せると買い叩かれ、"買い気"が露骨だと売り叩かれる(p34)
・クソミソにけなす客は「大いに脈あり」だから、徹底的に食い下がれば「落ちる」ことも覚えた(p34)
・唯一気をつけたのは、商談に際しては必ず・・「一筆書いてください」とお願いして、きちんと契約書や支払い契約書を取っておくことだ(p40)
・カネ儲けは学問と同じだと思っている。学問は未知の領域を解明するために研究を重ねる、終わりのない"仕事"である・・疑問の視点を持ち続け、勉強また勉強の日々を通して己を成長させる(p67)
・自分でプランを立て、実行していては、一つの会社を経営するのが精一杯・・スタッフに知恵を出させ、それを尊重すれば、彼らは社長から押し付けられた命令ではないから、死に物狂いで実行して成績を挙げようとする(p71)
・売られた喧嘩は買う。侮辱されたら見返してやる。面子を潰されたら仕返しをする。それが私の信条だ。(p99)
・応援演説に来てくれた人に、ノーギャラというわけにはいかない。派閥の幹部や有名芸能人に来てもらえば、一日の応援で通常、お車代百万円というのが相場だ。(p105)
・私にとって最大の財産は、縁あって知り合った人たちである(p203)
・私が「しなかったこと」は、中元や歳暮のような誰もがやっている付け届けである・・・奥さんの誕生日や、ご夫婦の乾坤記念日などにさり気なく、「今年いちばんに収穫された林檎です」とか、「地元で大人気の地ビール、サツマイモラガーをぜひ、ご賞味ください」といったコメントをつけて、食べ物をはじめとるす安い物を送った(p205)
・車だけはカネをかけている。若いころに笹川良一氏から、「男はいい車に乗れ」と教えられたからだ(p228)
・昔は大量の株を買い占めると、発行会社または幹事証券会社がいい条件で買いに来たものだ。これを俗に"嫁入口"という(p102)
【私の評価】★★★☆☆(77点)
目次
序章 還暦―三回目の成人式―を迎えて
第1章 カネの威力を思い知った「青春時代」
第2章 カネが儲かる「糸山商法」
第3章 実業界と政界を騒然とさせた「糸山マネー」
第4章 糸山の投資、ビジネス、カネはいま...
第5章 糸山流カネ儲け術
第6章 糸山流カネの使い方
終章 糸山のカネ「大放出計画」
著者経歴
糸山英太郎(いとやま えいたろう)・・・昭和17年6月4日東京生まれ。血液型はO型。日本大学経済学部卒業。若くして外車販売で日本記録を出し、株式相場での数々の大勝負はその名を証券史上に残す。昭和43年中曽根康弘元内閣総理大臣秘書、昭和49年参議院議員選挙に最年少当選。農林水産政務次官、自民党副幹事長。その後、昭和58年衆議院議員選挙に当選。建設政務次官、国会対策副委員長、議院運営委員会理事、衆議院外務委員長を歴任。平成8年に辞職。同年新日本観光グループ各社の社長兼会長に復帰。湘南工科大学学長。三菱重工業個人筆頭株主、日本航空筆頭株主。昭和45年紺綬褒章受賞、昭和62年マイアミ名誉市民、平成1年ザイール共和国名誉国民、平成8年ドイツ/カイザースラウテルン大学名誉国際顧問、平成9年国会議員永年功労賞受賞、平成10年湘南工科大学名誉工学博士。さらに、アフリカ/ザンビア大学糸山英太郎奨学基金、セイシェル経済協力援助基金、スリランカ福祉協力援助基金、カンボジア病院設立基金など、国際貢献活動も積極的に行っている
読んでいただきありがとうございました!
この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングに投票する
メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」 18,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。 >>バックナンバー |
配信には『まぐまぐ』を使用しております。 |
お気に入りに追加|本のソムリエ公式サイト|発行者の日記