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【書評】「割に合わないことをやりなさい コスパ・タイパ時代の「次の価値」を見つける思考法」小玉 歩

2025/11/11公開 更新
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「割に合わないことをやりなさい コスパ・タイパ時代の「次の価値」を見つける思考法」小玉 歩


【私の評価】★★★★☆(81点)


要約と感想レビュー


相手の期待を超える

ネットビジネスで年1億円を稼いでいた著者は、今では個人の起業をサポートするオンラインスクールを主催しています。


10年前は効率的に稼ぐことに注力していた著者が、この本では、「非」効率の中に個人ビジネス成功の種があると説明しています。


AIの時代なので情報を取るだけなら、AIに聞けばいいのです。どこで差をつけるといえば、お客様の期待を少し上回り、感動を作り出すこと。その感動が信頼を生み、評判となり、仕事が拡がるのです。


例えば、無料お試しであっても全力を出し切ることでお客様に驚いてもらう。商品をネット販売しているなら、商品と一緒に手書きのメモを添える。その期待以上の「ひと手間」にその人「人間的な魅力」がにじみ出て魅力になるのです。


報酬以上の仕事を提供すること、あるいは無償であっても自分の持てる力を最大限に発揮すること(p69)

飲み会は必ずしもムダではない

組織の中では、対面でのコミュニケーションが重要となります。単なる画面越しでは再現できない、感情の交流が生まれるのです。


著者はコロナ禍で落ち込んでいるオンラインスクールの生徒たちと一人ひとりと時間を取って対話をしたという。大勢のセミナーよりも、明らかに一人ひとり対話したほうがモチベーションが戻ってくるのがわかったというのです。


同じくコロナ禍で全店休業となった鳥貴族では店長が一人ひとりのアルバイトに個別に電話をかけ、状況を確認し、励ましの言葉をかけたという。コロナ禍の後に、多くのアルバイトが継続して鳥貴族で働くことを選んでくれたという。


飲み会なんて時間とお金のムダ・・・私も、10年前は声高にこの主張をしていた・・すべての飲み会が、本当に「ムダ」なのかについては、考え直してもいいい(p163)

ムダな経験がブランドになる

また個人のブランディングは、無駄な経験から生まれます。著者の場合、スクール生だった音楽家の動画をプロデュースしたら大きくバズッたという。


これは著者が会社員時代にプロを目指していた音楽業界での経験と、趣味でやっていた写真や動画撮影のノウハウが、相乗効果を産んだ結果だと分析してます。


つまり、スティーブ・ジョブズの「点と点をつなぐ」スピーチのように一見無関係に見える点の経験が、複数の点と掛け合わされることで、ユニークな価値を生んだということです。


一見、ムダに見える経験の積み重ねが個人のブランディング資産となり、市場価値を高めるのです。そもそも、「知っている」ということと、「実際に経験して体得している」ということの間には、天と地ほどの価値の差があるのです。


自分自身の頭で考え、自分自身の価値基準を信じ、そして、勇気を持って「一手違い」の一歩を踏み出すこと(p149)

自分にとっての本当の成功とは何か

著者には効率化ばかり追い求めてきた、過去の反省があるように感じました。


つまり、それまでの著者は「自分にとっての本当の成功とは何か」を考える余裕すらなく「金を儲けること」が本当の目標ととすり替わっていたということに気づいたのです。


だからもし、あなたに「何かが足りない」という感覚があるとすれは、著者と同じ状況なのかもしれないのです。


著者のアドバイスは、「自分で選び、自分で納得する」ことです。他人の価値で正しく進むよりも、自分の価値で進むことの方が、自分を支えてくれるというのです。


小玉 さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・人間の最終的な意思決定は「感情」でなされる(p58)


・ダイエットの指導をしている方で、目標を達成したお客様とお祝いのランチに行っていた方がいます・・・そうした姿勢が「この人と一緒に頑張りたい」という信頼を生み・・(p76)


・着付け師・・・「和装に存在する不満」をとにかく探り続け、「美しく着られる」着付けの技術を追求、「スレンダー着付け」という唯一無二の理論を確立して商品化しました(p133)


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「割に合わないことをやりなさい コスパ・タイパ時代の「次の価値」を見つける思考法」小玉 歩
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小玉 歩 (著)、日経BP


【私の評価】★★★★☆(81点)


目次


はじめに 効率という名の神話
第1章 効率化時代の「次の価値」
第2章 AI時代の最強兵器「感動資本」
第3章 「失敗」と「寄り道」こそがあなたを強くする
第4章 あなただけの価値を生み出す「逆張り思考」
第5章 「ムダ」から生まれる深いつながり
第6章 効率主義の先で人生を「味わう」
おわりに 時代を超えた「本質」の継承


著者経歴


小玉 歩(こだま あゆむ)・・・フロントラインワークス株式会社代表取締役。会社員時代にネットビジネスの副業で1億円を稼ぎ出す。現在は、数千人のビジネスパーソンを支援するオンラインスクールを主催し、個人のビジネス立ち上げをサポートしている。かつては徹底した効率主義を説いたが、本書では「非効率」の中にこそ人間的な価値が宿ると主張


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