「ハゲタカ外伝スパイラル」真山 仁
2015/11/04公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★★☆☆(75点)
要約と感想レビュー
大阪の天才発明家が亡くなり、天才社長を失った会社は、存続の危機に陥ります。若き日に銀行の担当者として天才発明家との仕事で育てられた芝野は、残された女社長とともに再建を決意します。芝野が"事業再生人"となったのは、この発明家との仕事を通じて経営の大切さを学んだからなのです。
・世の中で一番大事なんはな、諦めんことや。どんだけカネに困っても諦めたら負けや。仕事がなかったら自分で創るねん。(p22)
再建の可能性が見えてきた中、外資系ファンドが買収を提案してきました。なぜ、外資系ファンドが、こんな中小企業の買収を画策しているのか?買収を阻止することはできないのか?そうしたとき、アメリカではリーマンショックが発生し、再生計画にも狂いが生じてきたのです。
・企業の再生は、実はとてもシンプルだ。毎年、黒字を出せる構造にすればいい。そのためには、利益の上がらない部門を切り捨て、余剰人員を減らし、利益を上げている事業の売上を伸ばせばいい。(p48)
「儲けがなんぼ」という厳しい世界と、社会に貢献する企業という2つの面を考えることができました。企業経営を「論語とソロバン」と言った人がいましたが、経営者こそが考えなくてはいけないことなのでしょう。
真山さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・日本でうまくいかない企業は、どこに行ってもダメですよ。まずは、日本国内で他社を圧倒する技術力を身につけることです(p81)
・日本の工業は、中小零細工場が支えている。彼らのたゆまぬ努力と我慢強さが、ものづくり大国なるものを下支えしている。それを忘れてはならない(p164)
【私の評価】★★★☆☆(75点)
目次
プロローグ 発芽
第一章 発起の時
第二章 茨の道
第三章 限界
第四章 希望の兆し
第五章 希望と崩壊の狭間
第六章 破滅の連鎖
第七章 チェックメイト
エピローグ
著者経歴
真山仁(まやま じん)・・・1962年大阪府生まれ。同志社大学法学部政治学科卒業。読売新聞記者、フリーライターを経て小説家に。2004年、熾烈な企業買収の舞台裏を描いた『ハゲタカ』でデビュー
読んでいただきありがとうございました!
この記事が参考になったと思った方は、
クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ
コメントする