「お客様が「減らない」店のつくり方」高田 靖久
2014/05/07公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(94点)
要約と感想レビュー
あなたが独立して店舗を持ち、商売を始めるとしたときをイメージしてみましょう。
良い商品・サービスと清潔な店舗。そして、よく教育された従業員を準備するでしょう。そして販売促進のためにチラシを配る。広告を出す。最初は、目新しさもあって、お客様がどんどん来て、お店を回すだけで手いっぱいです。うれしさ半分、スタッフと忙しくお客様に対応することになります。
・多くが「フリーペーパー」「クーポンサイト」「割引チラシ」を使って、新しいお客様を増やそうとする・・・ところが、その効果は悲しいほど短い・・・「パッ」と上がって、「スッ」と消える(p23)
ところが、だんだんとお客様が減ってきます。広告を打っても、効果は小さい。どうすれば、いいのだろうか?
こうした悩みを持っている経営者が多いのだそうです。そこで登場するのが、この本なのです。繁盛店は何をしているのか。あなたの知らない秘密を教えてくれます。まず、お客様のデータを集めてみましょう。お客様の方から見ていくのが、経営のコツなのです。
・あなたの店では、今後「お客様ごとの年間売上ランキング表」を作る必要がある(p61)
繁盛店には、ファンがたくさんいます。それは偶然、ファンが多いのではなく、ファンになるように「顧客管理」されているのです。
具体的には、顧客とのつながりをダイレクトメール・メルマガ等で維持している。顧客を固定客から見込み客まで分類し、顧客の種類にあわせてサービスに差をつけている。常連客やファンが、お店を忘れないような仕組みを作っているのです。
・お客様がいなくなる理由はわかっている。あなたの店に「飽きて」しまい、「忘れて」しまうのである・・・思い出してもらう活動を行わなければならない。・・・それが、【ニュースレター】だ。(p107)
販促というと、集客に力を入れがちですが、大切なのは、見込み客をがっちり固定客にするための仕組みです。その仕組みがあってこそ、集客が効果を上げるのです。具体的な顧客管理の例を見せられるうちに、こうした顧客管理の先に、また別の世界が開けているように感じました。
次の本も期待しています。高田さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・「買ってくれ、買ってくれ、買ってくれ」と連呼・・・その結果、お互いの関係が薄くなり、お客様が浮気しやすい状態になってしまう(p94)
・「売り込んで→売り込まない、売り込まない」。売り込んだ回数以上に、売り込まないDMに力を入れる(p98)
・「店の努力」を伝えると、リピート率が上がる・・・定期的に東京に出向き、名だたる美容師にカット技術を習っている。天才美容師が努力を惜しまない。(p147)
・ニュースレターを送るという行動を取り続けることにより、「新規客より既存のお客様が大事」という感情が、店の思想として定着することこそが大事なのだ(p186)
・「毎回平均で、7000円以上利用していただいているお客様」などと平均単価で絞るのだ。そうすれば、1000円割り引いても、しっかり利益が取れる(p172)
・食べログの評価が気にならない・・・既存客は今行っている店の食べログは見ないからだ(p137)
▼引用は下記の書籍からです。
同文館出版
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【私の評価】★★★★★(94点)
目次
1章 なぜ、新規客より既存客なのか
2章 データが証明する「お客様維持」の重要性
3章 大事なお客様を維持する2つの方法
4章 売り込まないダイレクトメール
5章 売り込みのダイレクトメール
最終章 データでは表わせない重要なこと
著者経歴
高田 靖久(たかだ やすひさ)・・・「顧客管理士」事務所 3×3JUKE(インフィニティイノベーション株式会社)代表取締役。1971年生まれ。元東芝ITコントロールシステム(株)所属。顧客管理システムグループ責任者。売れない営業マンから、「給料の五分の一」を自己投資。短期間で、売り上げ拡大する顧客が続出。現在は独立し、このノウハウを飲食店や美容院を中心に、お店の「顧客戦略立ち上げの支援」や「販売促進のサポート」を行っている。
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