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「魏志倭人伝、ドラッカーも! 2000年前から外国が絶賛 日本人はなぜ世界から尊敬され続けるのか」黄 文雄

2011/09/03公開 更新
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魏志倭人伝、ドラッカーも! 2000年前から外国が絶賛 日本人はなぜ世界から尊敬され続けるのか


【私の評価】★★★☆☆(73点)


要約と感想レビュー

 震災後の静粛な様子など、日本人にとって当たり前のことが、外国の人から見ると、「すげー」と感じることがあるようです。略奪が起こらない、夜、安心して歩ける、ということが「当たり前」であること自体が凄いのでしょう。


 この本では、過去に外国人が、「日本人、スゲー」といった事例を集めています。しばらくは誇りに思うのですが、褒められるのもあまりに数が多いと食傷気味になってしまいます。


・あの戦国時代において「日本人の大部分が読み書きができる」と記している。そのことに ザビエルは驚きを禁じ得なかったのである。(p98)


 古い事例が多いので、現代の私たちも負けられないなと思いました。まず、日本人に誇りを持ってさらに一歩を踏み出したいものです。黄さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・日本人とは驚嘆すべき国民である!今日午後、火災があってから三十六時間たつかたたぬかに、はや現場ではせいぜい板小屋と称すべき程度のものではあるが、千戸以上の家屋が、まるで地から生えたように立ち並んでいる(『ベルツの日記』フォン・ベルツ)(p16)


・台湾の人びとが最も感動したのは、日本救援隊がハイテク機器を駆使して瓦礫の下から生存者を探し出し昼夜を問わず救援活動にいそしむ一方、運悪く助からなかった遺体の前では整列して頭を垂れて黙祷する一幕である(p33)


・私がどうしても滅びてほしくない一つの民族がある。それは日本人だ。あれほど古い文明をそのまま今に伝えている民族は他にはない。日本の近代における発展、それは大変目覚しいが、不思議ではない。(ポール・クローデル)(p11)


・日本人は嘘をついたり、物を盗んだり強奪することに、嫌悪感をもっている。この点において日本人は、中国人と著しく異なっている(『グレタ号日本通商記』F・A・リュードルフ)(p28)


・書籍が安価なことと、日本人はどんな身分の者でも読書欲のあることはすでに序章で述べておいた。番所にいる兵士でさえ本を読んでいるし、子供や妻君や娘たちも熱心に読書に耽っているのが見られる(プロイセンの使節団の一員である画家ベルクの見聞録)(p101)


・日本人の丁寧さはほとんどその態度と口の利き方においてへつらいですが、中国人は自立心が強く、ほとんど人を見下すと言っていいでしょう(『日本の未踏路』)(p58)


・イングランド、スコットランド、ウェールズ、アイルランドは合邦して大英帝国となり、フランスもコルシカ、バスク、ブルターニュを統合してフランス帝国や共和国を創った。日本では樽井藤吉の「大東合邦論」が清国、韓国の知識人の共鳴を呼び、日本は英仏の後を追って、琉球、台湾、朝鮮合邦という、大日本帝国への国づくりに走った(p93)



【私の評価】★★★☆☆(73点)



目次

第1章 世界が驚嘆する日本人の不屈の精神
第2章 世界が憧れる日本人の美徳
第3章 世界が讃える日本人の勤勉
第4章 世界を魅了する日本人の美意識
第5章 世界が敬う日本人の武士道精神


著者経歴

 黄文雄(こう ぶんゆう)・・・1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業。明治大学大学院西洋経済史学修士。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。1994年巫福文明評論賞、台湾ペンクラブ賞受賞


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