「驕れる中国 悪夢の履歴書」黄 文雄
2012/10/08公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★★★★(93点)
要約と感想レビュー
■2005年、中国が小泉総理の靖国神社参を
執拗に攻撃していた頃の一冊です。
当時から中国の態度は同じですが、
最近は、自作デモによる日本法人の焼き討ち、
日本への旅行禁止や日本製品ボイコットと
実力行使や経済制裁を行っています。
中国では、敵を殲滅しなければ、
いつか反撃されるという文化があるようですが、
ついにそのような状況になってきたようです。
・日本人にもっとも足りないのは、魯迅のいう「水に落ちた犬を叩く」(打落水狗)精神であろう・・・相手が再起不能にいたるまで徹底的に殲滅しなければ、いつか盛り返されて逆襲されると考える(p270)
■台湾生まれの著者が伝えたいことは、
日本人には中国人の異質さは
理解できないであろうということです。
(日本人が異質なのかもしれませんが)
世の中全体が詐欺だらけ。
ニセモノだらけ。
賄賂がないと動かない。
こんな社会で生き延びるために、
中国人は歴史の中で学び戦い続けてきたのです。
オレオレ詐欺で騙されるような
甘い中国人はいないのでしょう。
・中国の一般家庭で子供にいちばん大事なこととして教えるのは、「人に騙されるな」「偽者を買ってくるな」ということである(p78)
■著者が教える中国人との付き合い方は、
弱みを見せないこと。
あえて言えば、徹底的に弾圧する。
力を見せつけるということです。
そうすれば中国はおとなしくなる。
逆に言えば、
弱みを見せれば、
中国は増長する。
力を見せ付けなければ、
いつまでも付け込まれるのです。
・満蒙八旗軍が万里長城内に入り、北京に近づいただけで北京の城民は一変して「大清順民」となり、わざわざ城外で出迎えた・・・再起不能、反抗できないほど弾圧すれば、おとなしく奴隷になる(p171)
■仕事ではあまりお付き合いのない国でしたが、
国家として付き合わなくてはならない国。
あまり中国とは戦いたくありませんので、
戦わずして勝つことができるのか。
核を米国から借りるとか、
なんらかの知恵が必要なのかもしれませんね。
黄さん、
良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・日本人には到底できない芸当だが、中国人は「白を黒と平気でいえる神経」をもっている。(p248)
・中国人の一般的な世間常識として、「都是騙人的」(すべて人は騙すもの)ということわざがある・・・中国人は「すべてが」ペテンである、すべてがごまかしだと言い切れてしまう(p243)
・中国では、人間には「賄賂をもらえる階級」と「賄賂をもらえない階級」がある。そして、賄賂をもらえない人間は尊敬されない(p137)
・「三千職工、三千賊」という言葉がある。職工が3000人いれば、3000人全員が悪事を働く、という意味だ。・・・現地採用の幹部が会社の製品や部品をかっぱらい、横流しをする。現場の組長が私服を肥やすのはごく当たり前のことだ(p153)
・今でも中国でもっとも流行っている言葉に、「良心のある人間は社会から孤立する(あるいは孤立させられる)」というものがある。真面目な人間はやっていけないのである(p92)
・中国は十三億のジコチュウ人間が形成するブラックホールのようなものだ。日本人がうかつに足を踏み入れれば、恭順しようが反発しようが、どうにも抜けられなくなってしまう(p206)
・中国人は劣勢に立たされると、いくら屈辱的な条件でも呑む場合が多い。たとえばアヘン戦争での敗北以後に中国が結んだ対外条約・・(p191)
▼引用は下記の書籍からです。
【私の評価】★★★★★(93点)
読んでいただきありがとうございました! この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングに投票する
メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」 50,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。 >>バックナンバー |
配信には『まぐまぐ』を使用しております。 |
コメントする