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「憚(はばか)りながら」後藤 忠政

(2011年8月22日)|本のソムリエ
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憚りながら (宝島社文庫)

【私の評価】★★★★☆(85点)


■広域暴力団 山口組の「武闘派」と言われ、
 裏の世界を大企業、政治家、宗教と
 かかわりながら歩いてきた
 後藤組長の一冊です。


 既に引退した身ということで、
 昔の裏話という感覚で
 面白く読めました。


・喧嘩ってのは、気合の問題なんだ。
 俺はその頃、小さな剃刀とか、 
 ドス(小刀)を必ず持っていた。
 で、喧嘩になりゃあ、まずダッと顔を切る。(p35)


■驚いたのは、創価学会との
 関係を書いているところ。


 創価学会の本山大石寺は、
 後藤の地元富士宮にあり、
 その施設の建設に関わる
 反対運動を潰すために
 動いていたという。


 また、反学会勢力に対し、
 圧力をかけたり、
 切り崩しをしていたようです。


・池田が裏で何をしてたかといったら、
 山崎やX(藤井富雄)をパイプ役にして、
 俺たちヤクザを散々利用し、仕事が終われば知らんぷりだ。
 それで俺たちがちょっとでも、もの言おうもんなら、
 今度は警察権力を使って潰しにかかる。(p114)


■実際のシノギ等に関係する暴露話は、
 少ない印象でしたが、
 あの裏ではこうした話になっていたのか、
 と楽しめる本だと思います。


 暴力団への締め付けが強くなってきてる状況では、
 今後暴力団も地下にもぐり、
 マフィア化していくことになるのでしょう。


 ヤクザ崩れや半ヤクザのような
 不良集団の増加にも警鐘を鳴らしています。


 後藤さん、
 良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・世の中の人たちは、ヤクザの親分というのは、
 若い衆が稼いできた上がりを取って
 メシを食ってると思っているかも分からんけど、
 そんなことをしていたら若い衆は逃げるだけだ。・・・
 自分の才覚でメシを食ってたから。(p57)


・「指詰めて始末しろ」なんて上から言われることは
 滅多にない。ヤクザ個人がそれぞれ自分の判断で、
 指を詰めるのが大半だ。(p70)


・いくら不景気だからって、必死で探せば、
 選り好みしなけりゃ必ず仕事はある。
 なんで周りの大人が、そういう若い奴に
 「自分のメシの種ぐらい、自分でみつけろ」
 と言わんのか、俺は不思議でしょうがないんだ。
 それより、年寄りたちを何とかすべきだろ(p206)


・けど今じゃ、ヤクザよりむしろ堅気の社会にシャブや
 麻薬が蔓延しているよな。
 ヤクザの世界ではシャブは御法度、
 山口組でもシャブに手を出したら即、破門だ。・・・
 不良外国人からいつでも、
 誰でも簡単に買える時代になったから、
 高校生や中学生にまで広まっちまったな(p244)


・最澄さんという偉い人の教えに
 「一隅を照らす これ国宝なり」
 というのがあるんだ。べつに難しいことじゃない。
 「はず自分自身が輝き、その光で周囲も照らす」
 ということだ。俺にとっちゃあ、
 例えばおじいちゃん、おばあちゃんが道で
 座り込んでいたら「大丈夫かい?」
 って声をかけることが 「一隅を照らす」だ(p313)


・外務省には、池田にノーベル平和賞を
 取らせるためだけに働く、学会員の
 組織があるらしいじゃないか。・・・
 どんな宗教信じるかは勝手だ。
 しかし、その宗教のために国会や官僚組織に
 入り込むというのは、筋が違うんじゃねえか。
 特定の宗教の利益を目的とする人間が、
 国家権力の中枢にいるのはまずいよ(p115)


憚りながら (宝島社文庫)
後藤 忠政
宝島社 (2011-05-12)
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【私の評価】★★★★☆(85点)



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