「野川」長野 まゆみ
2011/08/21公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(66点)
■親の事業がうまくいかず、離婚。
都心から武蔵野の地へ転校した中二の音和くんは、
新しい教師と出会い、
新聞部と出会い、
野川と出会います。
・三百年ほどまえに大噴火した富士も、
その後は表面的な活動をしていない。
この地面が火山灰でできていることも忘れがちだ。(p8)
■新聞部では、
昔ながらの伝書鳩を訓練している。
兄を自殺で失った先輩もいる。
父も仕事を頑張っている。
新しい生活が、
だんだんと形作られていくわけです。
音和くんが
成長しているのがわかります。
・人の話に耳をかたむけるのは、
実際の風景や音や匂いや手ざわりを知るのとひとしく、
心を養うものだと私が信じているからだよ。
それは、書物を読むことでも培われる。(p164)
■どうも、こうした小説は苦手なようです。
ただ、人の生活を表現するだけで、
疑似体験できるメリットはあるんでしょうね。
長野さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・取材にでた新聞記者たちが原稿を本社へ送る
もっとも確実で速い方法は、
小さくてうすい紙に記事を書いて、
鳩の脚につけた通信管におさめて
空へ放つことだったんだ。(p45)
・東京の地形は東京湾にむかって傾いているんだ。・・・
東京でいちばん高い雲取山が、
おおよそ標高二千メートル、青梅までくだると
二百メートルになり、K市の台地では七十メートルほど、
低地で五十メートル、都心の山の手で
二十五メートル、東京駅が四メートルだ。(p95)
・一羽目の鳩を放った。彼らが見あげるさきで、
旋回しながら高度を上げてゆく。
レース用の鳩の飼育本に、
進路を定めるまで旋回しつづけると
書いてあるとおりだった(p129)
【私の評価】★★☆☆☆(66点)
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