「光が照らす未来――照明デザインの仕事」石井 幹子
2011/08/18公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(73点)
■「青少年読書感想文全国コンクール」
というものがあるようで、
高等学校の部の3冊を買ってきました。
ビジネス書、日本の小説、外国の小説という
三部構成。
この本は、照明デザイナー石井女史の本で、
ビジネス書+自叙伝というかんじでしょうか。
・「約束を守る」
「きちんとあいさつをする」
「全力で一生懸命仕事をする」・・・
最後に加えたいのが、「ありがとうございます」
と言うことです(p78)
■石井さんは、ヨーロッパで照明デザインを学び、
東京タワー、東京港レインボーブリッジ、
横浜ベイブリッジ、白川郷合掌造りの集落などを
手がけています。
当時は、照明デザイナーという職種が
なかったのですから、
照明デザイナーの先駆けだったのです。
照明の素晴らしさを知ってもらうための
「ライトアップ・キャラバン」という、
自費の照明ボランティアを続けてきたのは
素晴らしいことだと思います。
石井さんの照明への
思いがわかりますね。
・自分が美しいと思ったこと、自分が感動したこと・・
そういう自分の感じたことを、
どうぞ素直に信じてみてください。
きっと、それらはあなたがこれから漕ぎ出す未来の海の、
あなたの小さな舟の行き先を照らす篝火となって
くれるでしょう。(p204)
■どうせなら、照明の写真をすべてカラーで
載せてもらうと照明の素晴らしさが、
より伝わるのかなと思いました。
ビジネス書としては★3つ。
石井さん、
良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・横浜ベイブリッジ・・・白い橋をただ真っ白い光で
照明するだけでは面白味がないと考えた私は、
橋の構造体となっている日本の主塔の上の方を、
一時間に一回、十分間だけプルーの色光で照らす
案を作りました。・・・かつて
「ブルー・ライト・ヨコハマ」
という歌が流行した(p13)
・学生アルバイトの口はたくさんあります・・・
人生の中で最も吸収力のある年齢の時こそ、
将来に向けて枝を拡げ花を咲かせることができるものを
見極めて、自分の時間を大切に使ってほしいものです(p63)
・友人や知人たちの成功したデザイナーたちを見ると、
みんな時間に正確です。
決められた時間にはキチンと来る人ばかりです。
約束を守れない人はデザイナーとして
生き残れないのだと私は思っています(p74)
・外国へ行くということ・・・
一つは、違う国の文化に触れ、
さまざまな未知の人に会うことです。
もう一つは、外から日本を見ることができる
ということなのです。(p108)
・私は決して英語が流暢ではなく話すことが得意では
なかったのですが、要は内容なのです。
聴衆は熱心に耳を傾けてくれました(p140)
・日本の各地でライトアップの実験を行いました。
もちろん、自費でやるボランタリーのような活動です。
名付けて、「ライトアップ・キャラバン」(p154)
・何でも気軽にコンサルタントを雇う習慣のあるアメリカでは、
照明デザインを依頼することに、あまり抵抗がないようです。
アワリー・ベース(一時間ごとに決められた)の
報酬を払ってコンサルテーションをしてもらうことで、
住宅の照明が見違えるようになったという話を
よく聞きます(p196)
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【私の評価】★★★☆☆(73点)
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