「人生に悩んだら「日本史」に聞こう 幸せの種は歴史の中にある」白駒妃登美
2011/06/29公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(96点)
要約と感想レビュー
元キャビンアテンダントの白駒さんが、海外に出て気づいたのは、日本という国家の素晴らしさです。欧米の人は、バカンスのために働いている。一方、日本人は自分のためでもありますが、公のためにも働くのです。
そうした日本の良さをさらに確信させてくれるのが、先人の残してくれた生き方です。日本の歴史の中にこそ、日本人の素晴らしさを見ることができるということなのでしょう。
・何か問題があると、「ここで福沢諭吉ならどう考えるだろう」と、歴史上の人物と対話していたというのです(p5)
この本には、日本の良さを再確認させてくれる事例が満載です。黒船を作ったちょうちん屋さん。明治維新の志士に資金提供し、破産した商人。欧州で研究所長の職を断って、日本で研究所を作った科学者。日本には、ときどき型破りで、粋な人がいるのです。
・西郷隆盛・・・人を相手にせず、天を相手にせよ。天を相手にして、己を尽くし人を咎めず、我が誠の足らざるを尋ぬべし(p84)
なぜ、こんなにも白駒さんのお話が、心にスーッと入ってくるのか不思議でしたが、最後にその理由がわかりました。その理由だけで一冊の本が書けそうです。皆さんにもこの本を、前からじっくり読んで、最後に感動してほしい。
そして、申し訳ありませんが、共著者として、ひすいこたろうさんは不要でした。著者名も、白駒妃登美さんを前にしてほしい。白駒さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・歴史を知るとは、時空を超えて、偉人を"友達"にできることです。(p6)
・黒船が浦賀沖に来航した際、・・・船内の様子をスケッチしまくり、メモしまくり、取材しまくりだったようです。「コイツラ、クロフネ、ホンキデツクルキダ」ってアメリカ人を驚かせたわけです(p42)
・欧米では「あなたは何のために働いているのですか?」と尋ねると、ほぼ100%に近い人が、「バカンスを楽しむため」と答えます・・・日本では、神さまたちが、自ら働いているのです。(p98)
・私は、航空会社に勤務していた頃、仕事や旅行さで海外のさまざまな街を訪れましたが・・・「日本人だから」という理由だけで、信用してもらえたり、とても親切にしていただきました・・・究極のブランドとは、ヴィトンでもなく、エルメスでもなく、その生き方であると思います(p206)
・江戸しぐさ・・・人とすれ違うときに、お互いが右肩をスッと引く。これは、肩と肩がぶつからずにすむ"肩引き"と呼ばれる所作です。雨の日にすれ違うときには・・・(p73)
祥伝社
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【私の評価】★★★★★(96点)
目次
先人に学ぶ「夢」を叶える生き方―豊臣秀吉が実践した"天命追求型"の人生とは?
先人に学ぶ「粋」な生き方―西郷隆盛はどうやって戦争相手をファンにかえたのか?
先人に学ぶ人生の「楽しみ方」―吉田松陰は"最悪の逆境"をなぜ楽しめたのか?
先人に学ぶ「愛」される理由―坂本龍馬はなぜこんなにモテるのか?
先人に学ぶ「絆」の紡ぎ方―加賀百万石が時代を超えて大事にした、宇喜多秀家とその妻の"想い"とは?
先人に学ぶ日本人の「美しさ」―19世紀のアメリカ人が、小栗上野介たちの態度に感動したのはなぜか?
著者経歴
白駒妃登美(しらこまひとみ)・・・埼玉県生まれ、福岡県在住。東京と福岡を中心に、歴史講座を精力的に行なっている"博多の歴女"。「福沢諭吉が大好きだから」という理由で慶応義塾女子高校に入学。慶應義塾大学経済学部卒業後、大手航空会社に国際線の客室乗務員として7年半勤務。現在は「結婚コンサルタント マゼンダ」スタッフとして福岡にて活動中。歴史の話を交えての婚活カウンセリング、婚活セミナーを開催。
ひすいこたろう・・・作家、コピーライター、漢字セラピスト。日本メンタルヘルス協会の衛藤信之氏から心理学を学び心理カウンセラー資格を取得。
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