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「野村ノート」野村 克也

2010/01/21公開 更新
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野村ノート (小学館文庫)


【私の評価】★★★★★(92点)


要約と感想レビュー

 楽天をここまで引っ張り上げた野村監督は、やはり、ただのボヤキおやじではありませんでした。すべてについて「根拠をもって野球をしろ」そうした考えが、一本通っている一冊でした。


 野球といえば、ボールを投げて打つだけのスポーツに見えますが、野村監督は、投手と打者の勝負であると考えています。つまり、勝負だからこそ相手の性格から今の心理を分析し、技術的長所、欠点を考慮して投げる球を決めるということです。


 野村監督は選手に、次のような指導をしています。「ここを見ておけ」というツボや技術面のコツ、そして「これだけは注意しろ」という注意点を選手に教えています。打者によって攻め方を変えないようであれば、それは単に球を投げているだけであり、野球ではないというのです。


・私はスコアラーに、「何球まで牽制球が続くのか、投手別にデータを取ってほしい」と命じた。「Aという投手は1球しかこない」「Bは2球まで」(p22)


 野村監督も最初から優れた監督ではなかったようです。引退後もシニアリトルリーグで子供たちを教え、その中で教える技術を試行錯誤していったのです。常に考え、進歩しようとする野村さんの考えが伝わってくるようでした。


 選手を育て、立派な人間にしてやるために、褒めたり優しく接することが効果があれば褒め、直言をしてやったり、厳しく接したり、叱ったりすることが効果があれば、厳しく接したという。常にレベルの高い目標を設定して、どうすればそれが達成するのか試行錯誤しているのです。


・「30歳を過ぎたら、ぼちぼち引退後に備えろ。自分が管理職ならこんなふうに指導するけどなぁという目で過ごせ」と話した(p38)


 野球だけでなく、指導的立場で仕事をする人に非常に示唆に富む一冊ではないでしょうか。野球を見る目も変わると思います。本の評価としては文句なく★5つとしました。野村監督、よい本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・仕事をするうえで必要なこととして3つの能力が必要とされる。「問題分析能力」「人間関係能力」、そして最後のひとつが「未来創造能力」である。(p124)


・自分の思うようにしたい。ところが現実はなかなか思うようにならない。そこに理想と現実のギャップが出てくるわけだが、だからこそ努力が必要である。自分の思うようにするために努力していく。その先にあるのが理想であり、夢であり、希望であり、願望である。(p168)


野村ノート (小学館文庫)
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野村 克也
小学館
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【私の評価】★★★★★(92点)


目次

1章 意識改革で組織は変わる
2章 管理、指導は経験がベースとなる
3章 指揮官の最初の仕事は戦力分析にある
4章 才能は学から生まれる
5章 中心なき組織は機能しない
6章 組織はリーダーの力量以上には伸びない
7章 指揮官の重要な仕事は人づくりである
8章 人間学のない者に指導者の資格なし



著者紹介

 野村 克也(のむら かつや)・・・1935年生まれ。1954年南海ホークス入団。1970年より選手兼監督。1978年ロッテに移籍。1980年引退、解説者となる。1990年ヤクルトスワローズ監督。1998年阪神タイガース監督。2002年シダックス監督。2006年楽天イーグルス監督


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