「エンジニアが30歳までに身につけておくべきこと」椎木 一夫
2010/01/22公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★★☆☆(74点)
要約と感想レビュー
日立製作所において、超電導やハードディスクの磁気ヘッドを開発していた椎木さんの一冊です。エンジニアというより、大企業の技術職が30歳までに身につけておくべきこと、といった内容です。
印象的だったのは、私の経験では日立の営業の人は、打ち合わせの直後に打ち合わせ議事録を提出してくれますが、著者も元日立製作所社員のため議事録は会議中に書いて、会議直後に提出するという。それが日立製作所の掟だったのでしょう。
・二番はビリと同じ、「一番」を目指せ(p54)
企業での経験が長いため、仕事での心得に説得力がありました。特に、新しい技術を考えるときの考え方、組み立て方といったものは、基本的なことではありますが、大切さを再認識しました。
つまり、走りながら考えるというのも一つの方法ですが、全体を設計したうえで走るという方法もあるのです。一般的には仮説を立てながら走るというパターンが多いのですが、その問題によってやり方を変えるべきなのでしょう。
・300階建てを作るとき・・・・全体の枠組みを考え、問題点を抽出して研究すべき課題を決める。(p131)
特許から飲み会まで、サラリーマンエンジニアの処世術がエッセー形式で気軽に読めました。大学から大企業でエンジニアになる予定の方にはよろしいのではないでしょうか。
本の評価としては★3つとしました。椎木さん、よい本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・エンジニアは新発見を世の中に役に立つように新発明につなげなければならない。その過程で特許を取るわけである。(p241)
・会議の議事録などは後で配布するのでなく、会議中に書いてその場で渡す。実験するときはグラフ用紙を用意して実験結果をプロットしながらデータをとり、実験が終ったら即、レポートを出す(p128)
・いろいろな事情で思ったように事が運ばない事態はしばしば起こるが、失敗は許されない・・・二の手、三の手を考えておく(p141)
日本実業出版社
売り上げランキング: 7750
【私の評価】★★★☆☆(74点)
目次
第1部 貧乏は習慣である
第2部 富と思考
第3部 富をもたらす習慣
著者経歴
椎木 一夫(しいき かずお)・・・1971年日立製作所中央研究所入所。1993年慶応義塾大学助教授。1994年同教授。
読んでいただきありがとうございました!
いつも応援ありがとうございます。
人気ブログランキング
に投票する
メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」 44,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。 >>バックナンバー |
配信には『まぐまぐ』を使用しております。 |
お気に入りに追加|本のソムリエ公式サイト|一日一冊:今日の名言
コメントする