【書評】「ラティーノ・ラティーノ!―南米取材放浪記」垣根 涼介
2009/08/05公開 更新

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【私の評価】★★★☆☆(74点)
要約と感想レビュー
人なつっこくていいかげん
気鋭の小説家による南米放浪記です。ブラジルとコロンビアを回っています。日本と正反対の地にあるブラジル・コロンビアは、日本人とまったくちがう人たちが住んでいるようです。明るく、人なつっこく、そして、いいかげん。これをラテン気質と言うのでしょうか。
わたしの友人にもブラジル留学した人がいますが、ブラジルから離れられなくなる日本人留学生が、多いそうです。開けっぴろげで、スタイルが良いこの国の女性に引っかかってしまう人が多いのです。
・現地の日系人に言わせると、このカリという街は、よほど厳しく自分を律しない限り、金を持つ者にとっては、とめどもなく堕ちてゆける場所なのだという売春宿、カジノ、宝くじ、ディスコティカ・・・(p32)
死ぬ前には一度南米を見てきたい
民族によって気質がこれだけ違うのは、インパクトがあります。わたしも、死ぬ前には一度南米を見てきたい、日本と全くちがう文化を持った国々を歩いてみたい、そう思わせてくれる一冊でした。
本の評価としては、★3つとします。
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この本で私が共感した名言
・このコロンビアという国は、社会法規の上に成り立ったシステムで動いているのではなく、しょせんは個人のネットワークのつながりで動いている国なのだという(p53)
・だいたい日本人は、あまりにも気安く現地人にカネやモノを与えすぎだ。そうすることにより、その場限りのトラブルを避けようとするさもしい魂胆が見え見えなのだ。(p96)
【私の評価】★★★☆☆(74点)
著者経歴
垣根 涼介(かきね りょうすけ)・・・1966年長崎県生まれ。筑波大学卒業。2000年『午前三時のルースター』でサントリーミステリー大賞と読者賞をダブル受賞。2004年『ワイルド・ソウル』で、大藪春彦賞、吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞の史上初となる3冠受賞。その後も2005年『君たちに明日はない』で山本周五郎賞、2016年『室町無頼』で「本屋が選ぶ時代小説大賞」を受賞。
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