「幸せな売場のつくり方」兼重 日奈子
2009/05/07公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★★★★(97点)
要約と感想レビュー
久しぶりの「衝撃の一冊」でした。アパレルショップの店長 佐々木ユーコが、謎の販売指導のコンサルタントとの出会いで成長していく物語です。コンサルタント(著者)の指導がうまいこともありますが、あまりに実際にありそうで、吸い込まれるように読んでいました。(実話なので当たり前か・・・)
佐々木ユーコの職場は、人手不足のため毎日残業。部下もやる気なし。売上も低迷しています。前店長が辞めた後に、店長となったものの、
業績てこ入れのためか、ついに販売指導のコンサルタントがやってくることになったのです。「こんなに苦労しているのに、外部のセンセイに その気持ちがわかるはずがない!まったくウザイ!」
ところが、コンサルタントの先生がやってくると
「お店の役割って、何でしょう?」
「?」・・・
「でも駄目よ、『売上げ』のために働いちゃ」
「え?」・・・
「今日はあなたが、このお店を去る日です」
「は?」・・・
コーチングのような、禅問答のような会話が続いていきます。ただ、最後には、何だかわからないうちに「部下のやる気を出すために、店長が何ができるかを考える」宿題をもらっていました。
その後、コンサルタントの先生は、お店のチーフ本田ナツミを飲み会に誘って、店長とチーフとの思いを共有させていくのです。人の心が繋がっていく瞬間。泣けてきました。やる気を持てば、だれでもできるのです。
・『一緒に頑張ってくれませんか?』その一言が、私は聞きたかったんだ・・・。その言葉が、こんなにもうれしいものだったなんて(p57)
アパレル業界に限らず、仕事にヤリガイがない人、やる気のない部下に悩んでいる人、職場の雰囲気が悪いと感じている人にお薦めの一冊です。内容・ストーリーとも素晴らしい一冊でした。こういう本があるから、読書はやめられませんね。兼重さん、ありがとうございます。
この本で私が共感した名言
・突然ですが・・・。今日はあなたが、このお店を去る日です」・・・みんな大きな花束を抱えてあなたとの別れを惜しんでいます。あなたはそこで、どんな言葉が聞きたいですか?」(p29)
・チームを巻き込む5つのステップ
1.今、お店で抱えている課題を話す
2.店長として、どうしたいかを話す
3.相手に何を期待しているかを話す
4.相手がそれをやりたいかどうかを確認する
5.具体的に何をするかを話す(p51)
・なにか大きな物事が動くとき。・・・誰かが、最初の一人になるんです、必ず。誰かが、「よし!私がやる!」そう心に固く決め、一歩を踏み出す。(p248)
▼引用は、この本からです。
【私の評価】★★★★★(97点)
著者経歴
兼重 日奈子(かねしげ ひなこ)・・・FAサポートシステム代表。1968年生まれ。アパレル専門店チェーンを経て、1993年イトキン入社。直営店時代に6年連続予算達成。地区エリアマネジャーを経て、トレーナー。退職後、「ファッション販売」(商業界)に投稿。2002年より、ファッション・小売業に特化した教育コンサルティング企業ワンスアラウンド(株)に参加。2006年より独立し、臨店指導、講演、執筆活動を行う。
読んでいただきありがとうございました!
この記事が参考になった方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキング
に投票する
メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」 35,000名が読んでいる定番書評メルマガです。購読して読書好きになった人が続出中。 >>バックナンバー |
配信には『まぐまぐ』を使用しております。 |
お気に入りに追加|本のソムリエ公式サイト|一日一冊:今日の名言
本のソムリエさま
「幸せな売場のつくり方」著者の兼重日奈子です。
先日は大変お世話になりました!
そして、この度は素晴らしい書評を寄せて頂き、
本当にありがとうございます!
アマゾンランキングが「ありえない!」勢いで上がってきました。
感謝感謝でございます。
ありがとうございます!
>アマゾンランキングが「ありえない!」勢いで
>上がってきました。
こちらこそ、良い本をありがとうございました。
こうした本がたくさん売れると、本好きが増えると思うのです。
本当に良い本をありがとうございました。
このメルマガを参考にアマゾンで注文しました。
とてもおもしろかったです
「幸せな売場のつくり方」に
私も感動しました。
働く目的や会社の役割について
深く考えさせられる内容でした。
「チームを巻き込む5つのステップ」、
実践していきたいと思いました。
また本ではありませんが、
雑誌のTHE21 10月号の読書術についての記事を読み、
今まで折角良い本を手にしていたのに腹に落とせておらず
これを機に一流と呼ばれる読書術を
実践していきたいと思いました。