「王たちの行進」落合 信彦
2008/04/10公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(73点)
■1988年の東ドイツ。
そこは、今のチベットのように、
共産党に支配され、
人々の移動の自由はありませんでした。
厳重な監視体制の中、
多くの人が自由を求めていました。
そうした中で、イギリスMI6などの
諜報機関は、ソ連崩壊を目指して
様々な工作をしていたはずです。
■この本では、日本の商社マンが、
MI6の諜報員と関係するうちに、
東ドイツから3000人の亡命者を
ハンガリー経由で亡命させる
工作を行うという設定になっています。
それも、東ドイツの軍人に賄賂を渡して、
軍の飛行機でハンガリーに亡命者を
運ぶというミッションです。
■ちょっとありえない~という設定でしたが、
落合さんのことだから、
本当にあった話に脚色を加えている
のかもしれない・・・
と思いながら読みきりました。
ハリウッド風のどんでん返しでドキドキできるのと、
共産主義の怖さを思い出す一冊なので、
★3つとしました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・ドストエフスキーがいっていますよね。人々に自由を与えれば彼らは自殺に走ると。自由というものが持つ責任に耐えられないんでしょうね。(p204)
・共産主義勢力と戦ってきた。ソ連国内にもぐり込んで、グルジア・マフィアやロシアン・マフィアと話を付け、彼らの地下経済を援助することによって、ソ連経済にダメージを与えるようなこともした。(p121)
▼引用は、この本からです。
【私の評価】★★★☆☆(73点)
■著者経歴・・・落合 信彦(おちあい のぶひこ)
1942年生まれ。国際情勢、諜報機関に関係した小説、海外作品の翻訳など。
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