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「人は「暗示」で9割動く!」内藤 誼人

2007/12/10公開 更新
本のソムリエ
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人は「暗示」で9割動く!―人間関係がラクになるコミュニケーション心理術

【私の評価】★★★★☆(81点)


■仕事の9割は、人間関係がにぎっています。
 つまり、人を動かすコミュニケーションが
 仕事では重要なポイントとなるのです。


 この本では、心理学の観点から
 仕事で使えるコミュニケーション技術を学びます。


■まず、基本は信頼関係です。
 人間は、話の内容で動くというようりも、
 話す人を見て動く傾向があります。


 ですから、とにもかくにも、
 この人は熱心である。この人は自分のことを理解している。
 そうした信頼関係を築くことが必要です。


 ・信頼されるには、一緒に組んで仕事をすることを増やせばいい。
  ・・・仕事では"絶対に手を抜かない"ことも重要な要素だ。
  いったん信頼されてしまえば、その後では、ちょっとくらい
  手を抜いても許してもらえる。(p81)


■部下に対しては、自分の信念を伝える必要がありますから、
 常に自分の考えを言葉にして伝えなくてはなりません。


 その信念と熱心さが部下を動かす
 エネルギーとなるのです。


 ・信じていることを熱っぽく語れ!・・・
  夢中で語る勢いに圧倒される(p77)


■一方、上司に対しては、言いたいことは言わなくてはなりませんが、
 かといって、そのまま「それは、ダメでしょう」と
 言ってはいけません。


 人の心は傷つきやすいのです。


 ・私たちが想像する以上に人の心は微妙で、うつろいやすい。
  ちょっとした言動で心に波立ったり、おだやかになったりするものだ。
  だからこそ、「わかってほしいこと」ほどズバッと言うな!
  このルールを忘れてはいけない。(p4)


■そこで、礼儀正しく誠実に話したり、
 婉曲に伝える技術が必要となります。


 もっとも効果的な技術は、
 ( 質問 )により相手に気付かせることでしょう。


 ・上手な反論法としては、"質問形式"で、自分が不賛成であることを
  匂わせるテクニックが存在する。・・・
  「おっしゃることは了解しました。ところで、ニ、三、質問してよろしい
  でしょうか?
」・・・「企画自体は、すばらしい内容だと思います。・・・
  ところで、予算はこのままで本当に大丈夫でしょうか?」(p120)


■仕事で使えそうな心理術を網羅しているように
 感じました。


 ビジネスマンなら、この本に書かれてあることくらいは
 知っておきたいものです。★4つとしました。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・暗示をかけるときは、少なくとも「3回」は繰り返せ・・・
  「お前の才能は、まだ発揮されていない」
  「お前の潜在能力は、これからぐんぐん伸びるぞ」
  「俺は、お前が伸びていく姿がありありと目に浮かぶんだ」(p61)


 ・あからさまに人をホメると、相手も恥ずかしくなってしまうし、
  あなた自身もきっと恥ずかしい。そのため、わざと曖昧にぼかしながら、
  「○○さんと一緒に仕事をするのは、なんかこう、言葉ではうまく
  いえないんですけど、う~ん、とにかく、いいんだよなあぁ・・・」(p116)


 ・夢や希望や目標が小さいと、それが叶ったときに、
  かえって落ち込んでしまうことが少なくない。
  だから自己暗示をかけるときには、なるべく
  「手に届きそうで届かない」というレベルに
  設定
しておくのがミソである。(p200)


▼引用は、この本からです。
人は「暗示」で9割動く!―人間関係がラクになるコミュニケーション心理術
内藤 誼人
すばる舎 (2007/03)
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おすすめ度の平均: 3.5
4 暗示
2 書名だけで「暗示」されるとNG
2 情報の寄せ集め

【私の評価】★★★★☆(81点)


■著者経歴・・・内藤 誼人(ないよう よしひと)

 心理学者。有限会社アンギルド代表取締役。
 執筆活動、講演、セミナー、コンサルティングなどを行う。
 著書多数。


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