「遊び心」大前 研一
2007/03/29公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(69点)
要約と感想レビュー
●なにかと活発に活動している大前研一氏の
20年間前の著作です。
大前研一氏の良いところは、現実を直視して、
おかしいところは「おかしい」と
言えることでしょう。
・日本とは?・・・利益団体や利権にべったりの政府。・・・アメリカ経済は破綻した、と人ごとのようにいうが、実は自分の国の経済のほうが国債漬けのひどい状況になっているのに気づいていない国。(p17)
●MIT留学からマッキンゼー入社と
欧米の一流の雰囲気のなかで叩き上げたことが、
大前研一氏特有の、( 独自の考えを作り上げ、
標準化して組織で活用していく )という仕事の仕方の
基礎になったのかもしれません。
・いずれの名教授にも共通していたことがある。それは、「お前はどう考えるか?」という質問をよく発するのである。「知りません」とか、「ちょっと調べてきます」などと言うものなら、大変なお叱りを受けるのだ・・・「お前はここをどこだと思っているのか?MITだぞ。世界に冠たるこの工学の殿堂で、オレたちが考え出さなかったら、誰が科学を進歩させるというのだ!」(p137)
●20年前とはいえ、国家予算の国債への依存体質や、
郵便番号の問題など鋭く指摘しているところは、
先見の明といえるでしょう。
・郵便番号・・・〒211反町34で拙宅に郵便物は届くはずなのである・・・私のところは神奈川県、神奈川区と神奈川を二度も書く必要がありいつもこの不合理にイライラしていた(p114)
●大前研一氏は、20年前も
大前研一だったとわかりました。
★2つとします。
この本で私が共感した名言
・日立をやめるときに、当時の副工場長だった嶋井澄さんが、「どうせやるなら日本一のコンサルタントになれ」と言われたのが心に残り、とにかくガンバラなくっちゃと自己研鑽に励んだ。(p93)
・わずか四月から七月までの四か月間で、私の息子は「ああ、日本人!」という感嘆詞がでるほど鋳型にはめられてしまった。「夏休みぐらいは大いに遊ぼう」という私の誘いに「ダメだよ。宿題があるから」という答えが返ってきたときには、私は自分の耳を疑った。(p155)
・2000cc以上だと税金が高くなる。幅が1.7メートル以上だと大型車となり、三ナンバーの登録が必要である。・・・その昔外国の車を締め出すのに無理に考えた苦肉の策なのだ。(p241)
▼引用は、この本からです。
【私の評価】★★☆☆☆(69点)
著者経歴
大前 研一(おおまえ けんいち)・・・1943年生まれ。経営コンサルタント。マサチューセッツ工科大学博士。日立製作所、マッキンゼー日本支社長を経て、1992年に「平成維新の会」を設立。1994年マッキンゼーを退職し、「一新塾」「アタッカーズ・ビジネス・スクール」を設立。現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長、韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授、高麗大学名誉客員教授、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役会長、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授、スタンフォード大学経営大学院客員教授等を務める。
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