「日本人・中国人・韓国人―新東洋三国比較文化論」金文学
2006/06/27公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
●「日本人 中国人 韓国人」を
比較、論評した一冊です。
中国生まれの朝鮮族であり、日本在住であるからこそ、
本当の「日本人 中国人 韓国人」
を表現できるのでしょう。
歴史、文学、ジョークなどを織り交ぜて、
第三者的視点で軽妙に読ませるところは、
さすが金文学さんです。
●「日本人 中国人 韓国人」には
それぞれ特徴があります。
その民族性は、ある面から見れば、良い点にもなり、
また違う角度から見れば悪い点にもなるのです。
・日本の官公庁では知り合いだからとか友達だからといって、
他人よりもっと早く手続きを済ませてくれたり、
書類不備でも
大目に見てくれるようなことはほとんどない。(p222)
●私にも、韓国人、中国人の友人がいますが、
いずれも愛すべき好人物です。
そうした友人との会話の中で、
話題と笑い話のネタとして
活用できる一冊だと思いました。
★3つとしました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・日本人のアルバイト学生は最後の最後まで
きっちりと真面目に働いていた。・・・
ところがわれわれ中国人留学生は
「日本人はほんとに馬鹿だなあ。・・・
ゆっくりとさぼりながらやればいい
ものを・・・」などといって、
浅知恵を絞って手抜きばかりしていた(p202)
・「立ち上がれ奴隷になりたくない人々よ、
血と肉で作られた良き国、
われらに危機が迫った。
いまこそ戦うときがきた。
立ち上がれ、立ち上がれ、立ち上がれ!
民衆の心を一つにして敵を倒そう!
前進、敵に向かって、前進、前進、前進!」
これは言うまでもなく中国の国歌である。
最近になって・・・歌詞を「奴隷」から
「中華民族」に・・・改詞した。(p240)
・中国では魯迅が表現したように、
水に溺れた犬であっても
強く鞭打つ性向があり、数千年前に
死んだ人までをも攻撃・批判して、
理由さえあればその墓を掘り返し
死体を暴いて鞭打つという
過激な行動すら躊躇しない。(p129)
▼引用は、この本からです。
白帝社
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【私の評価】★★★☆☆(75点)
■著者経歴・・・金文学
1962年生まれ。中国の瀋陽で朝鮮族3世として生まれる。
85年東北師範大学日本文学科卒業。遼寧教育大学講師を経て、
91年来日。同志社大学院で学ぶ。94年から同志社大学客員研究員。
01年広島大学大学院博士課程修了。現在呉大学社会情報学部講師。
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