【書評】「弁護士が怖い!―日本企業がはまった「米国式かつあげ」高山 正之 立川 珠里亜
2005/11/19公開 更新

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【私の評価】★★★☆☆(72点)
要約と感想レビュー
アメリカの法律は恐ろしい。なぜかといえば、素人の陪審員が判決を下し、それで大金を稼ぐ弁護士集団がいるからです。例えば、フロリダ州の多くの総合病院では最も訴えられやすい産婦人科を廃止してしまったという。は産婦人科がない町も出現しているという。
大企業でも訴訟のために倒産した会社がたくさんあります。
例えば、アメリカでプロペラ機を年間5200機を生産していたパイパー社は、最も狙われやすいプロペラ単発機が主力だったこともあって、訴訟禍の被害をもろに受け、1990年代初めには生産機数たった7機、従業員45人に没落したという。
アメリカは怖いですね。高山さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・「ジュラシックパーク」・・・ティラノサウルスが最初に登場する場面で、トイレに逃げ込んだ弁護士が便器にしゃがんだままパクリ食われてしまうシーン。最も戦慄すべき恐怖シーンだが、アメリカの映画館では(弁護士が食われたので)大人たちの大爆笑がはじけていた(p88)
・実際に刑務所までたどり着く犯罪者は「全レイプ犯の1.9%にとどまっている」という恐るべきレイプ天国・アメリカを示している(p187)
・日本は何故「ライオン・キング」を知的所有権侵害で訴えないのか(p249)
文藝春秋
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【私の評価】★★★☆☆(72点)
目次
第1章 「訴訟天国」が社会を壊滅させる
第2章 弁護士シャイロックがアメリカを支配
第3章 在米日系企業を蝕む弁護士のノウハウ
第4章 服部君・シンプソン事件と陪審員制度の欠陥
第5章 これでも法治国家なのか
第6章 日系企業は「訴訟」とかく戦えり
終章 ヘンリー六世の教訓を無視したアメリカ
著者経歴
高山正之(たかやま まさゆき)・・・1942年生まれ。ジャーナリスト。1965年、東京都立大学卒業後、産経新聞社入社。社会部デスクを経て、テヘラン、ロサンゼルス各支局長。98年より3年間、産経新聞夕刊1面にて時事コラム「異見自在」を担当し、その辛口ぶりが評判となる。2001年から07年まで帝京大学教授
立川 珠里亜(たちかわ じゅりあ)・・・1947年生まれ。、米国在住の国際弁護士、文筆家。聖心女子高、国際基督教大学、UCSB大学を経て、1973年東京大学修士号取得、博士課程入学。1975年UCLA修士号、1978年ロヨラ大学法学博士号取得、1981年米国加州司法試験合格。以降、PAUL,HASTINGS,JANOFSKY & WALKERを皮切りに4箇所の法律事務所で国際部長や主任を歴任され、2002年よりTACHIKAWA & ASSOCIATES法律事務所主任。日・英・中国語を話す国際派弁護士。
読んでいただきありがとうございました!
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