【書評】「なぜ、上司は部下の揚げ足を取るのか!」西村 克己
2005/08/11公開 更新

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【私の評価】★★★★☆(83点)
要約と感想レビュー
出世のためには失敗しないこと
大学の受験勉強にコツがあるように、組織で出世するためにもコツがあります。しかし、そうした大切なコツは、学校では教えてくれません。
著者が説明する組織で出世するためのコツは、失敗しないこと。そして、特に若い人は上司に言われたことを期待どおりにできるかどうかが評価基準となります。もちろん期待以上の成果を出せば、評価は高くなります。
私もサラリーマンになってから、自分自身の失敗と挫折からそのコツを学んできたつもりですが、どうせなら初めから教えてもらったほうが良かった。なぜなら、事前に教えてもらったほうが、失敗する可能性も減りますし、失敗したときに、「あっ、この失敗はあの時、教えてもらったことじゃないか」と気づく可能性も高まると思うのです。
階層組織での昇進の条件は、ズバリ現在の職務で高い評価を得ることです・・・特に若手社員は、オペレーションの優秀さ、上司に言われたことをきちんとできるかどうかが、成果を上げているかどうかの評価基準になります(p42)
出世のためにいい人間関係を維持
出世するためには、上から引き揚げてもらう必要があります。著者の言葉では、出世する上司は、「出世の芋づる」を、上下に1本ずつ伸ばし、持っているという。その芋づるをつかむことができれば、昇進することができるというのです。
派閥のような意味なのかもしれませんが、それが事実なのでしょう。
職場では、上司のプライドを大切にしてあげることが第一です。上司を尊敬するふりをすることは、上司といい人間関係を維持する基本となります。部下から上司を認めてあげることで、上司は部下を認めようという気持ちになるわけです。
特にヒマな上司ほど、部下にかまってほしいのです。「報・連・相」(報告・連絡・相談)をしてあげると、喜ぶでしょう。
サラリーマンになったばかりの新入社員に、ぜひ読んでいただきたい一冊ということで★4つとしました。
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この本で私が共感した名言
・階層組織では成果を上げる以上に大切なことがあります。それは失敗をしないことです。失敗しない人が昇進のチャンスが大きいのです。昇進した人たちは、失敗に対する警戒感は人並み以上です。(p52)
・近年の接待は、商談を成立させる効果がきわめて小さくなっています。接待は、商談中でなく、商談が成立してから、お礼の意味で招待するほうが効果は高いのです(p73)
・私は給料が少ないと嘆くより、いま、この会社で自分は何ができるかを考えるほうが、仕事の充実感が得られて、幸せになれると思います(p173)
【私の評価】★★★★☆(83点)
目次
プロローグ ダメな上司を見るな!世の中の動きを読め!
1 なぜ?誤解だらけの部下と上司
2 仕事がどんどん楽しくなる考え方、行動様式
3 頭のいい人は汎用スキルで成果を上げる
4 会社を成長の「場」として捉えよう
著者経歴
西村 克己(にしむら かつみ)・・・富士写真フィルム、日本総合研究所を経て、現在、芝浦工業大学大学院工学マネジメント研究科教授。経営コンサルタント。(日本総合研究所といえば田坂 広志さんもいらしたところですね。)
読んでいただきありがとうございました!
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