「日本人にアホはおらん!」宇都宮 俊晴
2005/08/12公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
●商売で成功している人は、
商売のコツというものを知っているのでしょう。
しかし、ひと口に商売のコツといっても、
商品開発、接客、売り方、価格設定など
多岐にわたります。
●そうした商売のコツを学ぶのに一番いいのは、
やはりそこで実際に働いてみる
ということなのでしょう。
そこで働いてみると、その人には合っても、
自分には合わないといった、
感覚的な部分も理解できるような気がします。
・なんにかぎらずそうだが、
ある世界の商売のコツをつかむには、
その世界でいまいちばんはやっている業態で
実際に働いてみるのが最短の道なのである(p73)
●この本では、著者の生い立ちから、
現在の商売まで一気に読ませてくれます。
この本のいいところは、
その流れのなかで著者の商売のコツが
わかるということでしょう。
著者の店で働かなくても、この本を読むことで、
それを知ることができるのです。
・私は、日本中、世界中をまわって
「なんかないか」と四六時中注意している。
そして、おっ、これはええわ!となったら、
すぐ取り入れる算段をする。(p155)
●やはり、体験から得た知恵というものは
強いと感じました。
・ヤクザにはどう対応したらいいのか、
私が経験の中からつかんだことを話してみよう。
まず、ヤクザをはっきり拒絶することである。
私は、ヤクザには一銭も払ったことはない。・・・
いくら暴力の専門家でも、雇われた人間は、
命がけの人間には勝てん。(p100)
●宇都宮 俊晴さんだからできるのだという部分もありますが、
その一部だけでも、生きていくうえで参考となる考え方が
満載の一冊として★3つとしました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・若いころは遊べ、とよくいうが、
あれはほんまやな。
身銭を切って、一流のところで遊んでいると、
つかめるものがある。
遊びの感覚が身につく。
なんにしろ感覚を身につけるには、
若くて吸収力のあるうちに、
一流のものに身を浸して、
身体で体験することだ。(p56)
・私がなんかやるときは、考えた末だから、
自信がある。だた、いつも不安なのは、
謙虚さを忘れないようにしているからだ。
自信と謙虚さは両立する。(p180)
・みんなほかの人たちから学ぶことによって、
いまの自分がつくられてきたのだと思っている。
おのれ一人の力やない。
それを、おのれ一人の才覚のように錯覚したときから、
驕りが始まる。(p218)
・天才は努力しなければ生まれない。
一所懸命努力しているうちに、
ポッと才能が花開くのである。(p261)
・私は世界中をまわってみて、
日本人はほんとうに優秀な国民や、
と痛感しています。日本人にアホはおらん。
だけど、アホなシステムが、国民をアホにしようとしている。
だから、そのアホなシステムに巣くっている連中に腹が立って、
つい手厳しいことをいってしまうわけです。(p329)
・商売上の必要があって、あるキャリアの官僚に
挨拶に行ったときのことを思い出す。
話の流れで、私が、「人を使うのには、
ほんとの苦労しています。人を使うということは、
ほんまに難しいことですね」といったら、
そのキャリア官僚は、事もなげに笑った。
「そんなもん、簡単だよ!」
明るい声で、そう言い放った。(p272)
講談社
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
●著者経歴・・・宇都宮 俊晴
1952年生まれ。16歳のとき史上最大の少年愚連隊と呼ばれた梅田会
を結成。その後、東京に出てゴルフ会員権販売、モデルクラブを経営する。
23歳のとき大阪でミニサロを開業。11店舗まで拡大。警察官の踏み
倒しを告発しようとして、逆に微罪で逮捕され、方向転換を決意。外食
産業へ進出する。現在、「エレファントカフェ」「キリストンカフェ」
などの大型エンターテイメント・レストランを展開している。
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