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【書評】「疾風怒濤の経営、波乱万丈の人生: 借金地獄・再起・挑戦の70年を語る経営者の自叙伝」古川嘉幸

2026/03/10公開 更新
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「疾風怒濤の経営、波乱万丈の人生: 借金地獄・再起・挑戦の70年を語る経営者の自叙伝」古川嘉幸


【私の評価】★★★☆☆(77点)


要約と感想レビュー


二代目として借金3億円

著者は仙台で、年商3億円の食肉会社の二代目として修行をはじめます。


ところが、会社が1億円の取り込み詐欺にあい、債権者集会には暴力団のような人たちが出てきて、売掛金の回収はできませんでした。結果、会社の借入金は3億円を超え、資金繰りができなくなれば、即倒産という状況になってしまうのです。


著者は二代目として、腹をくくって資金がショートしないよう商売で稼いでいくしかなくなったのです。


当時の金利は9%であった。一億円の穴が開いたので、資金調達をしたのだと思うが、またたく間に3億円になってしまった。売上がわずか3億円しかないのに、である(p37)

牛たん真空パック「べこ政宗」を開発

著者の会社が倒産しなかったのは、友人や知り合いからの引き合いがあったからでしょう。


まず、「ほっかほっか亭」の地域本部の権利を買った兄の同級生が、焼き肉弁当用の味付け肉の納品を依頼してきました。請けました。


地元商社の友人がアメリカ牛肉の冷凍ブロックをステーキに加工納品を依頼してきました。請けました。


さらに、大阪のコンサルタントが、仙台には付加価値のある土産品がなく、「牛たんがいいんじゃないか」と言っていたので、牛タンを仙台みそで漬け込んだ真空パック「べこ政宗」を開発しました。


この「牛たんみそ漬け」は保存料を全く使わないのに、あまり傷まないのである(p44)

社内で強い反発があった

著者の素晴らしいところは、周囲が反対したとしても、自分でやって見せるところでしょう。


牛たん「べこ政宗」を開発したときは、営業担当社員が「牛タンが150グラムしか入っていないのに、900円とは高すぎる」「営業に行きたくない!」と反発し、社長自ら、営業して歩いたという。実施、三越やホテルに営業しても、「牛タンは誰も食べないし、買わない」「冷蔵のお土産品なんて扱いずらい」とさんざんだったのです。


焼豚を開発したときも、社長自らたれを肉の中に滲み込ませる「タンブラー」という機械を借りて、何十回も試作しています。「もうだめだ」と思ったとき、よい製品が完成したという。


会社の利益が出ないので、粗利益20%ではなく30%で見積りを出すように例の営業担当社員に指示すると、「お客様がいなくなる」と強く反対したという。実際、粗利益30%で見積りを出すと、顧客の離脱はゼロで、利益は大きく改善したという。
 

社内で強い反発があった・・・営業担当社員のS君が一番反発した・・そんな高いものを売りに行くなんて、いやだと言われてしまい、営業は結局私がやらざるを得なかったのである(p47)

売上は6倍・従業員は10倍

ほっかほっか亭からは、一人前パックでの納品が要求され機械化が必要になり、牛たん「べこ政宗」も売れていました。著者は、「3年後、工場を建て、食品会社を目指す!」と社内で宣言します。これに対し、従業員は「そんなことできるわけがない」と反発したという。


資金に限りのあった著者は、土地所有者に建物を建ててもらって土地と建物の借り、内装と設備を自分の資金で用意する方式を考えました。銀行も会社の計画がしっかりしていれば、資金を貸してくれたのです。


仙台牛たんお土産の歴史が素晴らしいと思いました。自費出版でなく商業出版をお勧めします。古川さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・キャッチフレーズも考えた。それは「牛たん焼き発祥の地、仙台」というものだった(p45)


・「危険な食品」という郡司篤孝氏の本に出合った・・その後の人生ずっと、「安全な食品とは何か」ということをテーマに仕事をしたり、生きたりするようになった(p16)


・中国に現地法人設立・・まず物流がない・・・仮に利益が出せたとしても、それを日本に持ち帰ることは法制上完全に無理なのである(p92)


▼引用は、この本からです
「疾風怒濤の経営、波乱万丈の人生: 借金地獄・再起・挑戦の70年を語る経営者の自叙伝」古川嘉幸
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古川嘉幸 (著)


【私の評価】★★★☆☆(77点)


目次


1.江戸時代の風習が色濃く残った路地での生活
2.仙台市立八軒中学校
3.宮城県仙台第二高等学校
4.国立山形大学
5.北日本畜産商事株式会社
6.牛たん土産品開発秘話 べこ政宗の奇跡
7.輸入牛肉を3か月で1億円売った
8.創業者父の死
9.社長就任
10. 六丁の目に新工場建設、株式会社ジオラ
11. 離婚
12. 「牛たん居酒屋」国分町店
13. エストニア人と結婚
14. 出店ラッシュ
15. 中国に進出
16. 東日本大震災
17. 富谷に新工場建設、本社移転
18. 株式会社秋茜に社名変更
19. 謝辞


著者経歴


古川嘉幸(ふるかわ よしゆき)・・・1955年生まれ。仙台二高卒、高25回。山形大学中退。父の食肉会社に入社。3億円の借金と格闘しながら売り上げ規模は6倍、従業員は10倍の規模にまで成長させる。日本初の牛たん土産品「べこ政宗」のブランドを立ち上げる。会社経営リタイア後、経営アドバイザー


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