「地政学の論理―拡大するハートランドと日本の戦略」中川 八洋

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地政学の論理―拡大するハートランドと日本の戦略

【私の評価】★★★☆☆(72点)


■ハートランドとは、
 ユーラシア大陸のことです。


 この大陸を一つの勢力に
 独占させないことが大切です。


 ユーラシア大陸に巨大な勢力ができれば、
 いずれ日本は侵略されてしまうでしょう。


・"中露分断"こそ、日本の対中外交の要・・
 「拡大ハートランド」を阻止せよ(p321)


■ユーラシア大陸の勢力に対抗するためには、
 中露を分断すること、
 そして周辺から包囲することです。


 そして核兵器対策としては、
 アメリカの核兵器をレンタルします。


 勝てると思ったら攻撃してくる
 というのが、ロシア、中国の
 行動様式ですから、
 核抑止力が必要なのです。 


・1982年から80年代をずっと通して、
 SLCM核トマホーク反対運動に
 全力を投入したことからでも明白である。
 最終の暴力革命を目指す日本共産党は
 「核トマホークで<祖国ソ連>が危うし」
 と正しく感得していた(p207)


■武力がバランスすることで、
 平和が保たれるということだと
 思いました。


 あとたりないのは、
 各種ミサイル兵器の開発でしょうか。


 中川さん、
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・日本には、核弾頭はもとより、
 巡航ミサイルもなければ、有事に
 それを発射する爆撃機や原子力潜水艦もない。
 これでは日本は、確実に全土を
 「ハートランド」に占領される(p56)


・スパイクマンは・・米国は軍事的に強大な
 支那国の出現を阻止すべきで、
 米国の<アジアの盟邦>としては、
 現在の敵国・日本を選択すべきである、
 と提唱したのである(p89)


・「樺太は、国後・択捉島とともに、祖国日本の祖先が
 日本を守らんがために残した、東アジア・リムランド
 防衛の守護神で固有の領土だから奪還しよう」とか、
 「日本海とオホーツク海の<日本の内海>化は、
 どうすればできるか」・・そのような苦慮も
 沈思も日本にはない(p132)


・「日の丸」核ミサイルは、輸入した米国製であることと、
 その発射の鍵が必ず日米共同のダブル・キーで
 なければならないこと、この二つの条件が
 日本の賢明さというものだろう(p236)


・ロシアでは、2000年、プーチンが大統領に
 なるや中学生以上の男子に、軍事教練を
 学校の科目として復活した。
 いつでも「二千万人」の陸軍を編成できる。
 十五万人という超ミニ陸軍しかない日本の、
 約百倍である(p250)


・バーナム説が何よりも肯綮に中っているのは、
 「共産ロシア帝国は、軍事的に勝利できると
 思ったときは必ず戦争に訴え、敗北すると
 思ったときは平和を選択する」との、
 ロシア対外行動の核心を衝く、
 最重要点であろう(p263)


・「米国は仮想敵国」とした「日露同盟」を
 締結させたのが、国益を無視する「国家叛逆者」
 山縣有朋と井上馨だった。(p313)


・ロシアと組んでも、ロシアは決して
 満洲に資本を投下しない。
 外地の産物はなんであれ、
 すべて搾取することしか考えない
 悪の野蛮な民族である・・
 日本が満洲国際化を拒み、
 経済的にはまったく無意味な
 ロシアと組んで満洲から英米を
 排除したことは、自らの孤立化を
 惹起するのみならず、日本は
 経済的利益を大いに減らしたのである(p323)


・松岡洋右は、『リットン調査団報告書』に
 激昂して、国際連盟から脱退したが、誤読した・・
 IQが際立つほど低い松岡洋右は、読解力に欠陥があった・・
 『リットン報告書』は、次のようにまとめられ、
 日本が文句をつける余地はないほど、
 日本側に立つものだった(p323)


・日本の共産主義者が中枢で実権を掌握していた
 帝国陸軍は、カムフラージュ用の煙幕スローガン
 「本土決戦」「一億玉砕」で日本国民を騙して、
 スターリンに奉仕すべく東アジア全域を
 ソ連領とするために・・共産主義の布教のための
 革命戦争をしていた(p86)


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地政学の論理―拡大するハートランドと日本の戦略
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【私の評価】★★★☆☆(72点)



■目次

序論 米国一極構造で安定堅牢なヨーロッパ、冷戦が再開した"火薬庫"アジア
第1部 英米系地政学―日本の正統外交の脊往
第2部 英米系地政学に叛旗する"アジア主義"―なぜ日本は再び滅亡したいのか
あとがき 出生率三倍増なくして、消える日本の対ハートランド防衛力


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