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「情報楽園会社」増田宗昭

2016/10/13公開 更新
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情報楽園会社


【私の評価】★★★★☆(87点)


要約と感想レビュー

 TSUTAYA(つたや)を創業した増田さんが20年前に書いた本です。TSUTAYAといえば、CD、ビデオのレンタル屋でありながら、本も売っている。便利な店だなあ、という印象ですが、まさにそこを狙って店を作ったことがわかります。


 お客に「おや?!」と思わせることで、集客するということです。人の気持ちがわかっているということなのでしょう。


・本屋に、本だけでなくレンタルビデオがずらりと揃っている。なおかつCDのレンタルもやっているとなれば、お客さんは必ず「おや?」と思うだろう(p16)


 レンタル屋さんは基本的に儲かる商売です。それをフランチャイズで拡大していくためには、加盟店に明確なメリットを提供していかなくてはなりません。それが、膨大なPOSデータに基づく売れる商品を安価に仕入れることであり、CMと販促に裏付けされたネームバリューなのです。


 そうした差別化ができなければ、TSUTAYA(つたや)が急速に成長するわけはないのです。情報が差を作り出すというのが基本的な考え方のように感じました。


・簡単にマネができそうだというような内容では、わざわざロイヤリティを払ってまでフランチャイズに加盟しようとは思わないだろう(p121)


 増田さんの考えは、本もCDもビデオも同じ。つまり情報なのです。CDもビデオもレンタルできるのなら、本もレンタルできるのが筋なんでしょうね。


 増田さん、良い店をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・1 チャレンジする精神
 2 人が人を大事に思う心
 この二つの思いが、いかに私のビジネスを支えてきたかが、本書には書かれている(p11)


・守りの発想が先行する、その原点には「売上げゼロ」と「やってダメならいつでもやめることができる会社」(p27)


レンタル業とは、一言でいってしまえば金融業である。八百円で仕入れたCDが、レンタル料金百五十円を生む・・利率になおすと20%弱になる。しかもこれは一日である。銀行はおよそ年間四%の金利だから、レンタル業のコストと収入の関係は一日で銀行の五倍、年間にして銀行の千八百倍くらい(p32)


・CCCとはどんな会社か、出勤、退社時間、残業はどうなっているか、社内のコミュニケーションはどうなっているか、業務日誌はどう書けばいいかといったことまで、すべてCD-ROMにして全員に配っている(p89)


・会社が不安定になったら、人はまとまる。会社が安定すると、人は不安定になる。だから私は意図的に危機をつくろうとする(p233)


情報楽園会社
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増田宗昭
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【私の評価】★★★★☆(87点)


目次

第1章私の企業事始め
第2章 カルチュアコンビニエンスの時代
第3章 知的情報革命を見切る
第4章 起業家・二つの宇宙
第5章 企画会社だけが生き残る
第6章 起業のプログラム
第7章 フランチャイズビジネスの考え方
第8章 ネットワークヴァリューの威力
第9章 経営者の立場、社員の立場
第10章 デジタル情報革命と心の時代
第11章 TSUTAYAがつくるネットワーク社会
第12章 ディレクTVへの進出
第13章 テレビの意味を変えるディレクTV
第14章 私が考える「楽園」づくり
第15章 ディレクTVの失敗から学んだこと



著者経歴

 増田 宗昭(ますだ むねあき)・・・1951年(昭和26年)うまれ。カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の創業者であり、代表取締役社長・最高経営責任者。


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