「戦後史の正体」孫崎 享

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戦後史の正体 (「戦後再発見」双書)
孫崎 享
創元社
売り上げランキング: 59

【私の評価】★★★☆☆(79点)


■元外務省・国際情報局長が書いた
 「米国の圧力」についてまとめた一冊です。

 端的にいうと、
 親米政権は長期政権となり、
 反米政権は短命に終わるということです。


 反米政権は、必ずスキャンダルで
 つぶされるというのは、
 歴史的事実だと思います。

 それだけ米国との関係が強い
 勢力があるということなのでしょう。


・米国とのあいだに問題をかかえていた日本の政治家(首相クラス)が、
 汚職関連の事件を摘発され、失脚したケースは次のとおりです・・
  ○田中角栄 逮捕 ロッキード事件(米国に先がけて中国との国交回復)
  ○竹下登  内閣総辞職 リクルート事件・・
  ○橋本龍太郎 派閥会長を辞任 日歯連事件・・
  ○小沢一郎 強制起訴 西松建設事件、陸山会事件(p84)


■面白いのは、

 「官僚は本当のことを言ってはいけない」

 ということをイラン大使の例で説明していること。


 本当のことを言うと左遷される。

 だから、頭のよい官僚は、
 他人の言動として伝えるわけです。

 これは官僚の自己保身のための、
 文化のようなものなのでしょう。


・イラン大使が本国へ、「米国の軍事攻撃はありえます」
 などという電報を送ると、「なんだ、あいつは。
 原子力開発をやめろというのか。本国の方針に逆らうつもりか」
 となって、最悪の場合、解任されてしまうこともあります。
 だから自分ではいえない。しかし「イラク大使が軍事攻撃は
 あるといっています。ひょっとすると正しい判断かもしれません」
 という形で警告するのはセーフです。(p105)


■各国が日本国内で諜報、謀略を行っているのは、
 事実だと思います。

 そうした事実を理解したうで、
 日本の方向を示していく必要があると感じました。


 孫崎さん、
 良い本をありがとうございました。


━━━━━━━━━━━━━━━━━


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・占領時代を象徴するのは、
 日本政府が負担した米軍駐留経費です・・・
 六年間で約5000億円、国家予算の二割から三割を
 米軍の経費にあてているのです(p63)


・講和条約はサンフランシスコのオペラ・ハウス、
 日米安保条約は米国陸軍第六軍の基地のなかの
 下士官クラブで調印されました(p116)


・米軍はドイツやイタリアでは、基本的に相手国の法律を
 守って行動することになっています。それに対し日本の行政協定では、
 米軍は日本の法律を守る必要がなく、基地の運営上必要であれば、
 なにをしてもいいことになっています(p153)


・千島列島に対するソ連の主張に異議をとなえることで、
 米国政府は日本とソ連の対立をかきたてようとした・・・
 英国などは植民地から撤退するときは、多くの場合、
 あとに紛争の種をのこしていきます
。かつての植民地が 
 団結して反英勢力になると困るからです(p172)


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